【レベル3:ネットスラング・アニメ用語】

ムラカナ:いろいろ試しましたが、ビジネスや旅行時には問題なく使えそうですね。では、いよいよ「ど本命」のネットスラングやヲタク用語に行ってみましょう! これはムズカシそうですね。

岡安:それ、単にムラカナさんの趣味ですよね? 別にいいんですけど。ではまず「先日放送した回は神回でしたな」

神回:神がかったほどできのいい回の意味。つまり絶賛すべき回だったということ。凡例「作画も演出も最高でした。まさに神回でしたね」
  • 「先日放送した回は神回でしたな」を翻訳したところ

金:Google 翻訳もポケトークも、神回が引っかかって、「神様の時間」という意味の内容になっていますね。私も厳密にはわかっていないのですが、神回というのは何かの神様じゃなくて、素晴らしい回って意味で合っていますか?

岡安:ザックリ言うとそうですね、神がかった素晴らしさというか……。さすがに日本固有のスラングは難しいですよね。次は「もはやわかりみしかない」

わかりみ:主観の形容表現を名詞化したもの。楽しみ、悲しみなどがそれ。わかるは本来、名詞化しないが、あえて使用する。凡例「あの子の言うことが最もすぎてわかりみが深い」)
  • 「もはやわかりみしかない」を翻訳したところ

金:ポケトークは「わからないわけがない」って感じですが、意味はバッチリです。Google 翻訳は「混乱するしかない」と真逆の意味ですね。

ムラカナ:日本人でもちゃんと意味が通じるか微妙な言葉でしたけど、意外とわかるんですね。では、最後に名セリフでも行ってみますか!

岡安:では、定番の「おまえはもう、死んでいる」

おまえはもう、死んでいる:言わずと知れた「北斗の拳」の名セリフ。北斗神拳の特徴であるダメージの時間差により、すでに倒されているが本人に自覚がない時に使用する
  • 「おまえはもう、死んでいる」を翻訳したところ

金:この言葉は中国でも有名です。「北斗の拳」は中国でもアニメが放映されて、僕もむかし見てました。両方とも、ちゃんとアニメで言った通りのセリフになっていますね。

  • 「合ってますね!」「すごいな!」的確な翻訳にテンションが高まる岡安氏と金さん

岡安:通じるんですね。まあ、ちゃんとアニメネタって通じないと、この言葉を中国で使う勇気はないですけどね……。最後に「親父にも殴られたことなかったのに」(※正確には「親父にもぶたれたことないのに」)。

親父にもぶたれたことないのに:「機動戦士ガンダム」の名セリフ。ガンダムに載ることに嫌気がさした主人公アムロに喝を入れるため、ブライト艦長がアムロの顔を殴りつけた後に発したセリフ。冗談で叩かれたりした後に使用する
  • 「親父にも殴られたことなかったのに」を翻訳したところ

金:すごい、これもちゃんと意味が通じるよう訳されています。ただ、アプリの方は「僕も殴られてなくて、父も殴られていない」という意味になってしまっています。

ムラカナ:親父は自分自身を殴らないと思うので、これはこれであっているかも。

岡安:ほかにもいろいろ話してみましたが、まとめると、どちらも日本語の聞き取り精度は非常に高いですね。静かな場所なら普通に話せば、ほぼ正しい日本語を認識します。その上で、翻訳については速さはGoogle 翻訳、精度はポケトークといった印象でした。両方とも聞き取った音声を一度クラウドに上げるので、しゃべった瞬間に訳すというほどではないですが、2~3秒ほどで訳せるので、会話としても十分使えるレベルです。今回は短文ばかりでしたが、長く会話していれば、多少意味がずれていても文脈から判断できそうですね。次は実際に海外で使ってみたいです!