――志藤真役の俊藤光利さん、福田耕太役の田邉和也さん、三崎一也役の勝也さん、高井望役の宮原華音さんという駆除班のみなさんで、役柄と実際でギャップの大きい方はいらっしゃいますか?
三崎さん以外は全員ですね(笑)。駆除班のみなさんは役の上では寡黙で暗い感じなんですけれど、実際はとても明るくて、撮影の合間にはいつも話しているんです。特に俊藤さんはリーダーなんですけれど率先して盛り上げてくれて、とてもいいチームワークがありました。
――Season1、2でも手腕をふるわれた石田秀範監督にとっても、念願の映画だったとうかがっています。武田さんから見た石田監督はどんな印象ですか?
すごく厳しいんですけれど、その厳しさの中に作品や役者に対する"愛"が感じられる方で、大好きです。演技についても監督のイメージと違ったら「違う!」とキツく言われますけれど、ちゃんとできたときは「うん、そういうことだ!」と認めてくれたりします。非常にシンプルですよね(笑)。
――映画ということで、配信シリーズとはひと味違ったところなどはありましたか。
スタッフ、キャストともに、撮影に臨む雰囲気はこれまでと同じく真剣そのもので、まったく変わっていませんでした。ただ、今回の映画では長野県でロケを行ったため、宿泊があったりしましたけれど。
――なるほど。映画だからと特別な取り組みになるのではなく、以前から変わらない気合いの入り方だったということですね。今回の映画では、美月と悠が森の中にある児童養護施設「切子聖園」で暮らす子どもたちに助けられる場面があります。子役の方たちの印象はいかがでしたか?
美月が駆除班の車の中にいるときに会ったミナちゃん(演:鈴木つく詩)とのやりとりが、私の中で強く印象に残っています。あのシーンで美月が言ったひと言は、美月の"本音"だと思ったので、大事にしなければいけないと思いました。
――また、悠の思い描く"幻影"として美月の姿が現れる、というカットもありましたね。
そうですね。悠の心の中にも美月が大事な存在として残っていることがわかって、うれしく思いました。
――Season1から始まった『アマゾンズ』の物語も、今回の映画で完結編となりますが、武田さんにとって「アマゾンズが終わってしまう」ことについてはどんな思いがありますか。
撮影開始から考えると、およそ3年にわたって水澤美月という役柄を演じてきたことになります。これだけ長くひとつの役を演じたのは、これまでになかったですし、Season1、Season2、映画とやってきているうちに、自分なりに成長してきたと思います。だから、これで終わってしまうということに対しては、どこか寂しい思いがありますね。
――SNSでは、以前から武田さんのファンだという方と共に、仮面ライダーファンの方たちからの反響があったりしましたか。
ライダーファンの方たちから、熱い応援をいただくこともありました。もちろん、以前からのファンの方たちからもいろいろとコメントをいただいたりして。Season1からSeason2で美月のポジションがガラッと変わったときなど、驚かれたのではないかと思います。どんな形でも、反響や感想があるのはとてもありがたいですね。
――ではあらためて、映画『最後ノ審判』の見どころをおうかがいしたいと思います。
Season2を引き継いだストーリーで、あれから2年後、美月は4Cの隊員としてふたたび悠と出逢います。美月と悠がどういう行動をとり、「切子聖園」の子どもたちと接したことでどのような選択をしていくのか、にご注目ください。また、オメガ、アルファの他に、新しくネオアルファというライダーが登場するところも重要ですよね。
――『アマゾンズ』には、オメガ、アルファ、シグマ、ネオ、ネオアルファとさまざまなライダーが登場してきましたが、武田さんがいちばん好きなのはどのライダーですか?
「アマゾン」だったら、映画に出てくるリスアマゾンが可愛くて好きなんですけれど(笑)。ライダーだと……うーん、どれかなあ、迷いますね。Season2でオメガが「ニューオメガ」になったときはびっくりしましたけれどね。「あっ、進化してる!」って。私自身としては、特にどれがいちばん好きかなんて、順位が付けられないですね。どのライダーも素敵ですから(笑)。でも美月としては、いつも助けてもらっているアマゾンオメガを推しておきます! 本当に、美月が危機に陥るといちばんいいタイミングで助けてくれるんですよ。
――『アマゾンズ』に限らず、今後、特撮ヒーロー作品に出演する機会があったら、やってみたいことなんてありますか?
Season2のイユちゃんみたいな"変身"をやってみたいですね。アマゾンというよりも、どちらかといえばライダー側がいいかな(笑)。
――Season1、Season2、映画を含めて、お好きなシーンを挙げるとしたらどんなところでしょう。
Season2の最終回、美月が悠に「生きて」と告げるシーンが特に印象深いです。この言葉をかけられるようになった美月の"成長"がうれしかったんです。映画『最後ノ審判』の中でも美月が「切子聖園」の子どもたちに対し、大事なメッセージを告げますので、ぜひ美月にも注目してご覧いただきたいです。
『仮面ライダーアマゾンズ THE MOVIE 最後ノ審判』(監督:石田秀範、脚本:高橋悠也、監修:小林靖子)は、2018年5月19日より、全国劇場にてロードショー公開。
なお、『最後ノ審判』の前日譚にあたるAmazonプライム・ビデオ配信ドラマ『仮面ライダーアマゾンズ』(Season1、Season2)を再編集した『劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season1 覚醒』が5月5日より、『劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season2 輪廻』が5月12日より劇場公開。なお、マイナビニュースでは映画公開を記念して『仮面ライダーアマゾンズ』総力特集を展開している。
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