2日間で1万人近い来場者を数えるビッグイベントに成長した「ヘッドフォン祭」。国内外の多数のヘッドホン・イヤホンメーカーが出展し、発表されたばかりの新製品を試聴できるとあって会場内は大混雑です。
さて今回、春のヘッドフォン祭2018の注目材料は……いろいろありますが、ひとつは左右が物理的に独立している「完全ワイヤレス」です。2018年の3月から4月にかけて発表/発売された製品を手にとり、聴いてきました!(後編もご覧ください)
プロジェクターで知られるOptomaが米国のハイエンドオーディオメーカー・NuForceを買収し、イヤホンなどのポータブルオーディオ製品を手掛けるべく立ち上げたブランドが「Optoma/NuForce」です。2017年秋にブランド初の完全ワイヤレス機「BE Free8」を発売、半年もたたないうちに新機種「BE Free5」の登場です。型番からすると弟分ということになりますが、果たして……
まず目に付くのが、バッテリーボックスの小ささ。コンタクトレンズケースを2つ重ねたほどの大きさといえば、伝わるでしょうか? 一方では、イヤホンを4.5回フル充電できるというパワフルさも備えています。イヤホン本体の連続再生時間は最長3時間ですから、合計約16時間使えるわけですね。急速充電にも対応しており、15分の充電で約1時間の連続再生が可能です。
IPX5相当の防水性能もポイントです。完全ワイヤレス機の多くがIPX4相当(生活防水レベル)というところ、IPX5相当というのは「あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない」レベルですから、場所を選ばず使えそうです。
肝心の音質ですが、輪郭がはっきりとした鮮度の高いサウンドです。振動板には、薄さと硬度でトップレベルの新素材「グラフェン」を採用しており、それが効果を発揮しているのでしょう。低域が不自然にふくらむこともなく、ウッドベースも締まった印象です。完全ワイヤレス、しかも1万円前後という価格とはにわかに思えない音を実現しています。
装着性も上々です。世界中のユーザー100人以上を対象に装着テストを実施し、そのデータにもとづき音導管の角度を最適化したそうで、耳にぴったりフィットします。SpinFit製オリジナルイヤーチップが計4タイプ(SS/S/M/L)付属することもポイントですね。
- 発売日 : 5月18日
- 重量 : 左右各約6.3g(イヤーチップ込み)
- 対応コーデック : SBC、AAC
- カラー : 2色(ブラック、ネイビー)
- 連続再生時間 : 最大3時間
- 防水機能 : IPX5相当
- ノイズキャンセリング機能 : なし
- 推定市場価格 : 11,000円(税別)
- 発売元 : バリュートレード