4月27日、NTTドコモは2018年3月期決算会見において、新料金プラン「ベーシックシェアパック」と「ベーシックパック」を発表した。サブブランドを中心に白熱する「月額1980円」の低料金競争に、ついにドコモも参戦する形になった。

  • ドコモも新料金プランで「1980円」競争に参戦

ドコモは新料金プランを利用の少ない人向けの還元策と位置付ける。短期的には値下げにより減収となるものの、長期的にはプラスに転じる見通しを持っているという。いったいどういう仕組みなのか。

利用したデータ量に応じて4段階制の料金に

新料金プランの特徴は、データの利用量によって料金が4段階に変化する段階制料金だ。auが2017年夏に導入した5段階の「ピッタリプラン」に近いもので、家族利用時のモデルケースで月額料金が「1980円」になり、サブブランドやMVNOに匹敵する価格帯を狙ってきた。

  • 決算会見に登壇したNTTドコモ 代表取締役社長の吉澤和弘氏

ただし「1980円」の条件はいくつかある。家族3人で、毎月1500円引きの「docomo with」、音声定額のない月額980円の「シンプルプラン」、長期利用者向け割引の「ずっとドコモ割プラス」を組み合わせた場合に、1人あたり1980円になる。

  • 家族向けは1人あたり1980円から

個人利用では最低2480円からとなる。特徴は、これまで個人の小容量プランでは契約できなかった音声定額のない「シンプルプラン」を契約できる点だ。音声利用の少ない人には打って付けのプランといえる。

  • 個人でも2480円から利用できる

これまでスマホの契約時には、料金プランを相談すると「データはどれくらい必要か」と聞かれることが定番だった。だが多くの利用者にとって、この質問ほど難しいものはない。自分がどれくらいデータを使うか見積もることは難しく、月ごとに変動する場合も少なくない。

そこで新料金プランでは、「データMパック」や「シェアパック15」など小容量のプランを廃止し、ベーシックパックに一本化。最初から大容量を使うことが分かっている場合は大容量プランを、それ以外の多くのユーザーはベーシックプランで契約することになりそうだ。