参加者の声を拾ってみよう。ある参加者は「従業員が急激に増えたので、チームビルディングの必要性を考えて参加しました」と話す。またある方は、「ICTを使ったコミュニケーションも大切ですが、フェイス・トゥー・フェイスの大切さを再認識するために体験会にきました」と笑みをみせた。また「チームビルディングの考え方を自社にフィードバックするのが主目的ですが、本格的なコーヒー作りは楽しい(笑)」と目を輝かせた参加者もいた。
働き方改革から働きやすさへ
近年、働き方改革が叫ばれている。第1段階は、ノー残業デイや有休消化の奨励といった時短だろう。そして第2段階は、オフィスのICT化による効率のよいビジネス環境の構築となった。だが、ここにきて「働きやすさ」という側面が注目され始めている。オフィスを緑化したり、木のデスク・チェアを用意したりする動きが広がっている。さらに、自席が用意されながらも、集中したいときはコワーキングスペース、簡単な打ち合わせやコミュニケーションを取りながら仕事ができるスタンドデスクなど、どこで作業してもよい「Activity Based Working」という考え方も注目されている。
ビジネス環境のICT化は、席から立たない社内コミュニケーションやリモートワーク化を推進してきた。だが、やはり人と人が顔をあわせてコミュニケーションするというのが、根幹なのかと痛感した。
さて、この体験会が行われた日はあいにくの曇天。気温が低く、桜が散った東京の4月中旬には合わない言葉だが、“花冷え”といった様相だ。しかし、参加者からは笑顔がもれ、寒かっただけに淹れたてのコーヒーがおいしかったに違いない。