定年まで働きたくない理由は……
1年目
- 「労働時間、仕事内容と福利厚生のバランスが悪いから」(23歳女性/百貨店/販売・サービス関連)
- 「仕事の回しかたに限界がある。自分がトップになって仕事する自信がない」(29歳女性/医療・福祉・介護サービス/事務・企画・経営関連)
- 「定年まで会社がないと思う」(26歳女性/公益・特殊・独立行政法人/公共サービス関連)
2年目
- 「もう少し自分の仕事範囲が広がる会社に就きたい」(26歳女性/旅行・観光/販売・サービス関連)
- 「30年以上先のビジョンは見えないので」(27歳女性/その他/事務・企画・経営関連)
- 「条件が良ければ、転職してキャリアアップしたい」(26歳男性/医療用機器・医療関連/技能工・運輸・設備関連)
3年目
- 「経営がうまくいっていないから、給料が安い」(39歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
- 「仕事内容がつまらないのと、同僚のレベルが低い」(27歳女性/ガラス・化学・石油/その他技術職)
- 「人間関係が最悪で、この先破綻しそう」(28歳男性/専門商社/事務・企画・経営関連)
4年目
- 「体力的に難しい」(26歳女性/専門店/販売・サービス関連)
- 「契約社員ということもあり、いつ契約が切れるかもわからないので不安です。正社員と同じ仕事をしているのにボーナスなしと差があるので、今の職場にこだわらず正社員の仕事に就きたいと思っています」(31歳女性/化粧品・医薬品/事務・企画・経営関連)
- 「定年まで働ける給料じゃない」(25歳女性/ガラス・化学・石油/IT関連技術職)
5年目
- 「いずれは家庭に入りたいから」(27歳女性/精密機器/事務・企画・経営関連)
- 「そもそも定年までに、いま勤めている企業が存続している保証もないので、定年まで勤め上げるという前提が成り立たない」(34歳男性/広告・出版・印刷/事務・企画・経営関連)
- 「将来の独立起業を目指して10年間働いていた会社から今の会社に転職したので、目的を果たしたら起業する予定」(38歳女性/食品/技能工・運輸・設備関連)
6年目
- 「いろいろ経験したい」(28歳男性/輸送用機器/事務・企画・経営関連)
- 「人間関係最悪だから」(29歳女性/サービス/事務・企画・経営関連)
- 「待遇と、将来性に不安がある」(33歳男性/広告・出版・印刷/クリエイティブ関連)
7年目
- 「個々の仕事量にばらつきがあり、改善されないから」(34歳女性/食品/事務・企画・経営関連)
- 「同じ会社でも少なくとも改善事項はあるわけなので、そういう意味で今の会社には勤め続けたいとは思わないです」(34歳男性/その他メーカー/メカトロ関連技術職)
- 「働くこと自体が好きではないため。働かなくてもいいぐらいのお金さえあれば、すぐにでも辞めたい」(36歳男性/サービス/その他技術職)
8年目
- 「将来性がない仕事内容だから」(30歳男性/食品/営業関連)
- 「歳をとった時に、今と同じようなに働く体力や能力がないと思うから」(26歳女性/サービス/販売・サービス関連)
- 「福利厚生がダメ」(29歳男性/医療・福祉・介護サービス/公共サービス関連)
9年目
- 「女性の社員が少なく、働きにくい」(36歳女性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
- 「定年までと思っていて、そうでなかったらショックだから、こう思って生きていきたい」(32歳女性/不動産/事務・企画・経営関連)
- 「"超"を超えるブラックだから」(33歳男性/リース・レンタル/営業関連)
10年目
- 「職種的に、ある程度の年齢までしかいられないと思うから」(29歳女性/医療用機器・医療関連/専門サービス関連)
- 「子どもができたらパートになりたい」(36歳女性/不動産/事務・企画・経営関連)
- 「大企業で安定しているので、周囲は続けなさいとか、辞めたらもったいないとか、きっと言うと思います。私も、そう思います。結局、転職した経験もないので、今より良いと思えるかも分かりません。しかし楽しさがなく、周りからの目が気になったり、細かくて息詰まるような……それもしんどい気がしています。それゆえに、30年弱続けているかというと今はまだ考えられない、という気持ちです」(32歳女性/銀行/事務・企画・経営関連)
それ以上
- 「社長の独裁なので、人間関係が面倒くさいからです。また、社長がいなくなったあと続くのかが心配だからです」(34歳女性/ソフトウェア・情報処理/営業関連)
- 「必ず転職をしたいわけではありませんが、今よりも良い会社があれば積極的に検討していきたいと思っています」(38歳男性/輸送用機器/クリエイティブ関連)
- 「普通の仕事の他にも研究や委員会、勉強会や係の仕事などが面倒なので、仕事だけしかしなくていいところに変わりたい」(33歳女性/医療・福祉・介護サービス/専門サービス関連)
■総評
調査の結果、「定年まで今の会社で働きたいと思うか」という問いに対して、「はい」と回答した人は48.4%、「いいえ」は51.6%とほぼ拮抗した結果となった。男女別に見ると、「はい」と答えた人は男性では51.9%、女性は43.4%と、男性の方が定年まで勤めたいという気持ちが強いことが分かる。
定年まで今の会社で働きたい理由としては主に、「給料がいい」「働きやすい」「福利厚生が整っている」「安定している」「仕事にやりがいがある」「転職は難しい」「退職金がもらえる」などが挙がっている。
一方で、定年までは働きたくない理由では、「仕事が向いていない」「給料が安い」「職場環境や人間関係が劣悪」「体力がもたない」「将来に不安がある」「キャリアアップしたい」「早期リタイアしたい」などの声が寄せられた。
全体の約半数が、今の会社で定年まで働くことに否定的な考えを持っていることが分かった。特に、入社間もない社会人「1年目」の人は、会社の将来性に不安を感じていたり、職場環境に不満があったりと、会社とのマッチングに悩んでいる実態が明らかとなった。入社年数が多くなるにつれ仕事にも慣れ、給料が上がり、また家庭ができたり転職が難しい年齢になったりして、必然的に定年まで在職する気持ちになっていく、ということだろうか。
「三日・三月・三年(みっか・みつき・さんねん)」という言葉がある。もともとは芸事や修行の際の心構えを語った言葉だが、最近では、新入社員が会社を辞めたいと考える「(入社してからの)年数」という意味に使われることも。もちろん法規に違反するようなブラック企業であるならば論外だが、その会社や仕事がほんとうに自分に向いているかを見極めるには、ある程度の時間が必要というのは一面の真理なのかもしれない。
調査時期: 2018年3月19日~2018年3月20日
調査対象: 20~30代のマイナビニュース会員
調査数: 500人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません