大塚製薬は4月3日、都内にて「カロリーメイト×カロリーナ・ステチェンスカ女流1級栄養スポンサー契約発表会」を開催。史上初の外国人女流棋士、カロリーナ・ステチェンスカ女流1級と栄養スポンサー契約を締結した。
「脳の活動」にもバランスのよい栄養を
同社は、手軽に摂取できる総合栄養食「カロリーメイト」などを販売している。当日は、スポンサー契約の締結式に先立ち、大塚製薬ニュートラシューティカルズ事業担当の井上眞専務取締役が挨拶を行った。
井上専務取締役は「(大塚製薬の)ポカリスエットやカロリーメイトは、いずれも医療用をルーツに開発されたもの。『治療』を『健康維持』という観点に置き換えて市場に提案してきているもの」と、ヘルスケアカンパニーとして医療の見地から健康維持のためのさまざまな提案を行っていると述べた。
特に、体に必要な栄養素をバランスよく摂(と)ることができるカロリーメイトは、受験生や新社会人などの運動シーンを離れた日常生活の場でも役立ててほしいと考えており、「将棋界を栄養面でサポートできることは光栄」と話した。
続いて、大塚製薬サイエンスコミュニケーション担当の只野健太郎課長が、脳の活性と栄養バランスの関係について次のように解説した。
「脳科学では、以前まで『ブドウ糖だけが供給されれば脳は活動する』と考えられてきた。しかし、食事内容の違いで脳の働きがどのように変わるのかを検討したところ、栄養バランスのとれた食事で集中度が高く維持されることがわかってきた」
脳の活動にはバランスのとれた栄養が必要で、ブドウ糖が有効に脳細胞で使われるためには、補助的な栄養素をバランスよく摂ることが重要とのことだった。
「考える人」を栄養面からサポート
棋士が企業とのスポンサー契約を結ぶことは異例だが、栄養スポンサー契約の締結経緯について、大塚製薬製品部でカロリーメイトプロダクトマーケティングマネージャーを務める仲尾綾氏は以下のように説明した。
「カロリーナさんのお名前にも運命的なものを感じました。また、カロリーメイトはスポーツ界から注目され広まってきた経緯がありますが、現在はバランス栄養食として『頭を動かす、考える時をサポートする』ということに注力しています。考える人の象徴である棋士の方を栄養面からサポートしたいと考え、今回の契約となりました」
その話を受けて、ステチェンスカ女流1級は「日本語的にはいわゆるダジャレですよね(笑)」とはにかみながらも、「日本に来たときにカロリーメイトを見て、『あっ、(名前が)似ているな』と思っていた。そのときはまさか、こんなすごいことになるとは思っていなかった」と、その“ダジャレ”に自身でも気づいていたものの、栄養スポンサー契約を結ぶことになるとは思いもしなかったと語った。