目指すは店舗数3ケタへ

先々はもちろん、小さくまとまるつもりはない。スシローが手がけるビジネスについて、かつて「我々が取り組むべきは5店舗規模の事業ではなく、100店舗規模の事業を作っていくということ」と語ったように、水留社長は一貫して「夢を語るならば店舗数は3桁まで増やしたい」と期待を寄せている。

9月末までにさらに2-3店舗オープン予定(東京、大阪に各1店舗)で、近い将来に直営店を20店舗ほどまで拡大させる計画だ。その先はフランチャイズ化も視野に入れ、5年後のざっくりとしたイメージとして100店舗体制にできれば、と考えているようだ。出店エリアについては、酒類の提供となるため、ロードサイド店の展開は考えにくく、駅近などの商業エリアに出店していくことを想定する。

鳥貴族が発想の原点?

最後に興味深いコメントをあげておきたい。「鳥貴族は500店ほどある。ある商材を軸に30坪の規模で展開する居酒屋は、広がりが期待できるカテゴリー。寿司を中心にした居酒屋業態に大きなところはないのでチャンスともいえる」(水留社長)。

注目したいのは「鳥貴族」という言葉だ。どこまで本気にしていいのか判断しかねるが、杉玉の1品価格は鳥貴族に近いものがあり、駅近という出店エリアも同じだ(酒類の提供だから同じになるのは当たり前だが)。安さとおいしさを鳥ではなく、寿司で攻めようというのが杉玉の発想の原点なのかもしれない。