ニューヨーク赴任中も呼び出される

――お2人とも四半世紀のお付き合いなんですね! ご自身が関わられた企画やコーナーで、特に印象に残っているのは何ですか?

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西山喜久恵
1969年生まれ、広島県出身。上智大学卒業後、92年にフジテレビジョン入社。『めちゃ×2イケてるッ!』のほか、『笑っていいとも!』『プロ野球ニュース』『スーパーニュース』や『FNS27時間テレビ』などの特番を担当し、現在は『めざましテレビ』の「きょうのわんこ」ナレーション、『めざましどようび』などを担当。

西山:私の場合は特番とか『27時間テレビ』とか、ここぞっていう時に駆り出されるみたいな感じで、そういう意味では中居(正広)さんとナイナイさんが"ワンハンドレッド"で総合司会をやられた『27時間テレビ』は、もう忘れられないというか、すごく楽しかったですね。

――西山さんは『27時間テレビ』の進行を何度もやってるじゃないですか。その中でも『めちゃイケ』の『27時間』は何が違ったんですか?

西山:もうずーっと楽しかったですね。『27時間』の時、アナウンサーはだいたいアナウンス室に戻って休んだりするんですけど、その時はタレントクロークの楽屋を1室だけ使わせてくれて、布団を敷いて私も佐野も一緒に雑魚寝するみたいな。今までやった『27時間』の中で、一番寝なかったですけど、すごい楽しかったですね。

――佐野さんと言えば、やはり「抜き打ちテスト」ですよね。

佐野:おもしろ解答の発表の仕方は、飛鳥さんや戸渡さんに、ずーっとレクチャーされていたんです。「I have a pen.」って言ったら、「違う違う。I have a pen!」、「えっと、I have a pen!」、「違うよ、I have a pen!」って、何度も何度も直されて。あとは、答えがドン!と出たら一拍置くとか、細かく細かくレクチャーをされていたんで、打ち合わせは5~6時間かかるんです。だから、答え合わせの日は、岡村さんと僕だけが朝の6時半とか7時に入って、14時ごろから収録するという感じでしたね。

――真面目に紹介しなきゃいけないけど、おもしろ解答だから、笑いを堪えるのは大変だったんじゃないですか?

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佐野瑞樹
1971年生まれ、静岡県出身。早稲田大学卒業後、94年にフジテレビジョン入社。『めちゃ×2モテたいッ!』から担当する『めちゃ×2イケてるッ!』のほか、『めざましどようび』『みんなのKEIBA』『キスマイ超BUSAIKU!?』『ネプリーグ』『国分太一のおさんぽジャパン』などを担当。

佐野:本番で1回か2回吹き出して笑っちゃったこともありますね。なるべく堪えてますけど、答えた本人がそこにいるじゃないですか(笑)

――佐野さんはニューヨーク支局に赴任されてた時期もありましたよね。そのときは『めちゃイケ』からも離れていたんですか?

佐野:その期間中も、「抜き打ちテスト」や「シンクロナイズドテイスティング」があると、年に2~3回戻ってきてたんです。当時のバラエティ制作局長の港(浩一)さんと、ニューヨークのFCIの副社長が同期だったので、その都度呼ばれて「佐野、お前、日本にすぐ帰れ」って言われて。

――他の人では代わりができないということですよね。

佐野:そういう風に思っていただけたことはありがたかったです。

片岡飛鳥総監督にさんざん怒られた

――先ほどから名前が挙がっている総監督の片岡飛鳥さんですが、お2人にとってどんな存在ですか?

西山:なんかね、うまいんですよ。私の場合はここぞという時に「あれはお前にしかできなかったと思う」とか、すごく褒めてくれるメールをくれるんです。あれだけの方なので、褒められるとすごいうれしかったし、やっぱりまたみんなと一緒にいろんな企画をやりたいという気持ちにもなりますよね。みんなで打ち上げに行こうとか、食事しようとか一切しない人なんですけど、『27時間テレビ』の後は「これは絶対にご飯に行かなきゃ嫌だ」って駄々をこねて、佐野も一緒に行きましたね。

佐野:そしたら、プレゼントをくれましたよね。入社年のワインでした。

西山:西山:そうそう!

――優しい面もあって、厳しい演出もあるんですね。

佐野:僕はさんざん怒られたというか、明確に指示を受けるので、ずっと怖かったです。若い頃ってちょっと勘違いしてるじゃないですか。だから、自分もちょっと面白いこと言ってやろうみたいなところがあって、笑わせようとすると、「お前、芸人か? お前、そこで飯食ってんのか? 他の奴らはみんな必死でお笑いやってんだぞ? お前はやらなくたって給料もらえるじゃないか」と怒られたことがあります。それから、ナレーションの収録で、飛鳥さんは僕のしゃべりと同じ秒数ぴったりの原稿を作ってくるんですよ。だから、尺に入らなかったり、ずれちゃったりして、NGを出すのは完全に僕の責任なんです。なので、すごいプレッシャーでした。なぜできないんだと言われても、言い訳ができない。次の仕事が出張で、飛行機に乗らなきゃいけない時に、必死でギリギリまで収録して、(収録スタジオの)IMAGICAを飛び出して行くなんてことも、何回かありましたね。

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    "めちゃイケメンバー" (C)フジテレビ

「キクちゃんとは同期だ」

――めちゃイケメンバーの皆さんとの印象に残っているエピソードはありますか?

西山:私はありがたいことに、ナイナイさんや極楽とんぼさんが、「キクちゃんとは同期だ」と言ってくださって。それが本当にうれしくて、本当に芸人さんと1アナウンサーじゃない関係性を築けたのは、めちゃイケメンバーの皆さんなんです。『とぶくすり』が始まる前から知っているので、みんなの活躍がすごくうれしいし、またこうやって成長していったのもうれしいですし、家族とまではいかないですけど親戚の人にみたいな感じでメンバーの皆さんとはいまだに接してますね。この前、「ネタNo.1決定戦」で仙台に一緒に行ったんですけど、いろんなことを走馬灯のように思い出してきて…。

佐野:僕も、めちゃイケメンバーの皆さんは他の芸人さんと全然違いますね。何も気をつかわないです。なにも言わなくてもなんとなく分かるというか、収録も親戚の集まりに行ってるみたいな感じですね。