Appleは米国時間3月27日に、イリノイ州シカゴにあるLane Tech Collage High Schoolで、「Let's take a field trip」のイベントを開催した。4000人規模で歴史ある4年制の高校の講堂と教室を用いたこのイベントでは、新型となる第6世代iPadと、クリエイティブ教育のカリキュラムとなるEveryone Can Create、教室での課題管理を行うことができるSchoolworkと、これに対応するアプリが開発できるClassKitなどが発表された。
今回、カリフォルニア州クパティーノにあるApple Parkではなく、シカゴの高校を選んだ理由は、昨今シリコンバレーを取り巻く状況と、テックの集積地におけるAppleの特殊にして唯一のポジションを物語る。
イベントの開幕を前にして、今回のイベントの参加者には時間割のメールが届き、その日どのような流れで体験が進むのかが明らかになった。複数の教室を回りながら、iPadを用いた体験やアプリケーションの紹介、クリエイティブやプログラミングのアプリを生かした1時間の授業体験が行われた。学校で開催するからには、プレスの体験や文脈もすべて学校で統一された珍しいイベントだった、と振り返ることができる。
2017年10月にオープンしたシカゴの旗艦店・Apple Michigan Avenueでは、毎日開催されるワークショップ「Today at Apple」のTeacher Tuesdayにあたり、Clipsを授業に取り入れた英語の先生によるスピーチと、Clipsによる短いビデオ制作体験が行われた。
午前中のメディアイベントに登壇したTim Cook CEOや、iOSやiPhone、iPadのプロダクトマーケティングを担当するバイスプレジデントのGreg Joswiak氏のほか、リテール担当シニアバイスプレジデントのAngela Ahrendts氏、ワールドワイドマーケティング担当シニアバイスプレジデントのPhil Schiller氏も、ストアのイベントに長時間参加していた。 メディア向けイベントだけでなく、一般公開されているストアイベントでもAppleの役員が露出することは、非常に意味がある。テクノロジーやビジネスニュースだけでなく、地元のニュースでも大きく取り上げられ、シカゴでのAppleの存在感が高まることになるからだ。