ソニーのラインナップに新しく加わる、ノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホン「WH-CH700N」をレビューします。ソニーのノイキャン付きワイヤレスヘッドホンといえば、ハイレゾ対応でジェスチャーリモコンも搭載するフラグシップの「WH-1000XM2」がいま大人気ですが、WH-CH700Nは2万円を切る比較的お手ごろ価格のスタンダードモデル。WH-1000XM2との違いも比べながら、WH-CH700Nが「買い」のヘッドホンなのか見ていきましょう。

  • ソニー「WH-CH700N」レビュー

    バルセロナの街中にて。WH-CH700N、喧噪の中でも快適な音楽リスニングを楽しめました

iPhone 7にイヤホン端子がなくなって以降、ワイヤレスヘッドホン・イヤホンへの注目度はうなぎ上り。便利で音がよく、そして静かな環境で音楽に没頭できる「ノイズキャンセリング機能」が付いている、ちょっと高級なプレミアムモデルに関心が集まっています。

こうした製品では、ソニーのWH-1000XM2をはじめ、ボーズ「QuietComfort 35 wireless headphones II」、ゼンハイザー「MOMENTUM Wireless」など、オーディオブランドの最先端技術を乗せたモデルが代表格です。「いつかは1台ほしい!!」と憧れている人も多いのではないでしょうか。

  • ソニー「WH-1000XM2」
  • ボーズ「QuietComfort 35 wireless headphones II」
  • ゼンハイザー「MOMENTUM Wireless」
  • 左から、ソニーのWH-1000XM2、ボーズのQuietComfort 35 wireless headphones II、ゼンハイザーのMOMENTUM Wireless

安心してください。実はいま、プレミアムクラスの技術を搭載したスタンダードクラスのノイキャン付きワイヤレスヘッドホンが増えているのです。今回紹介する新製品、WH-CH700Nは、筆者が特にオススメしたいモデルのひとつです。

いいもの選びのポイント

話がちょっとそれますが、ノイキャン付きワイヤレスヘッドホンを購入するとき、音やデザインのほかに気にかけておきたいポイントをまとめてみましょう。

まずは「装着感」。ノイキャン付きワイヤレスヘッドホンは、外出先のカフェで仕事をするときや飛行機での旅などで、音楽を聴くだけでなく耳栓の代わりとして、長時間身に着けていることがよくあります。海外へのフライトであれば、10時間近く空の上ということもザラです。その間、耳や頭にかかる負担はなるべく少なくしたいもの。装着感が不快だと、いくら音や外観のデザインが気に入っても、そのヘッドホンに長く愛情を注げません。

  • ソニー「WH-CH700N」レビュー

    ソニーからスタンダードクラスのノイズキャンセリング機能付きワイヤレスヘッドホン「WH-CH700N」が登場。様々な角度から実力をチェック!

バッテリーの持続時間も重要なポイントです。飛行機での長旅に使うとして、フル充電から15時間前後はチャージレスの連続音楽再生がほしいところ。最近のノイキャン付きワイヤレスヘッドホンは、たいていこの条件をクリアしています。ついでにWH-CH700Nのような「10分間で約1時間」ぶんの音楽再生が楽しめるという、クイックチャージ機能が付いていればなお安心です。

余談ですが、最近のエアラインはエコノミークラスの座席であっても、機内でエレクトロニクス機器を充電できる電源を提供しているケースが増えました。ところが先日、海外取材のため乗ったアエロフロート・ロシア航空の国際便は、座席のUSB電源が壊れていました。フルチャージから連続35時間のスタミナ性能を持つWH-CH700Nと一緒に出かけて、本当によかったと思ったものです。

  • ソニー「WH-CH700N」レビュー

    正円形のハウジング。NFCによるワンタッチペアリングにも対応

最後に、ワイヤード(有線接続)リスニングのオプションが使えることも大事です。再び飛行機を例に挙げますが、フライト中はヘッドホン・イヤホンを含めたBluetoothオーディオ機器は使用禁止という航空会社があります。上記のアエロフロートも、出発前に問い合わせてみたところ禁止。2018年1月に乗ったエアカナダも、国際線は禁止でした。

そんなとき、有線リスニング機能を持つWH-CH700Nのように、付属ケーブルでオーディオプレーヤーなどにつなげられるヘッドホンが重宝します。ワイヤレスヘッドホンは多くの製品が有線接続に対応していますが、ワイヤレスイヤホンは無線専用の製品もけっこうあるので、注意してくださいね。