▼ 「僕たち、やります!」ふたりが始めることとは……?
――それぞれのアニメとミュージカルの印象はいかがですか?
神永 僕はあまりアニメを見ないので、最初にお話をいただいたときは「ミュージカルアニメってなんぞや」というところから始まりました。見てみたら「こんな作品があるんだ!」って衝撃がありましたね。アニメにあまりハマらない僕が、毎週楽しみにするくらいにハマっていました。
斉藤 その言葉が一番嬉しい! 僕はレムがどんなふうに舞台で表現されるのか楽しみだったのですが、圭佑くんは鉤貫レムという人をすごくすごく研究してくれているなと思ったんです。「あ! 今の間、アニメのまんまだ!」と感じる部分がすごくあって、媒体は違えど作品に対する愛やリスペクトをすごく感じました。最初、僕は羽多野渉さん(アニメでの立華リンド役)と一緒に「デビミュ」を観させていただいたんですけど、終わった後にふたりで「よかったねぇ! よかったねぇ!」って言い合っていたくらい(笑)。レムのCVを担当させていただいている身として嬉しかったし、舞台作品としてすごく楽しめました。
――おふたりは、レムと似ているところはありますか?
斉藤 演じる時って、自分がそのキャラクターとどこが似ているのか考えたりする?
神永 役に入り込んで「キャラ10:自分0」という人も多いけど、僕は自分8、キャラ2くらいの割合が多いですね。自分が演じる意味を考えます。でもキャラクターからはみ出さずに、2割の部分はしっかり研究して臨みますね。
斉藤 僕もキャラクターと自分がどう似ているかはあまり考えないかな。逆に、自分と切り離して演じていますね。でも無責任なこと言うと、圭佑くんとレム様はちょっと天然なところが似ている(笑)。このフェイスなのにボケる瞬間があって、かわいいなって思いますね。逆に僕自身には、あんまり”レムみ”はないんじゃないかな。
神永 たしかに失礼かもしれないですけど、壮馬くんからあまり”レムみ”は感じない……からこそ、演じる時のスイッチがすごいんだろうなと思います。
――レムは将棋が趣味ですが、おふたりは先を読んで行動することは得意ですか?
神永 僕はすごくそういうの、好きですね。どっちかっていうと、まだ実現できないものを考えていくのが好きです。例えば会社を興すとか……。
斉藤 俺もそのタイプかもしれない! わかる。はやく「シンギュラリティ」来ないかなと思ってるもん。「シンギュラリティ」って2045年にやって来ると言われている、AIの知能が人間の知能を超える「技術的特異点」なんですよ。だから、これからの30年は超楽しい時代になりそう! 新しいビジネスやるなら今だと思うよ。やる? 何か(笑)。
神永 やりますか! (笑)。
斉藤 オッケー(笑)。決めました。(神永と声を揃えて)僕たち、やります!(笑)。
▼斉藤、レムとして神永に嫉妬!
――そうした冗談からもおふたりの打ち解けているところが伝わってきます(笑)。さて、このたび上演される『Dance with Devils~Fermata(フェルマータ)~』はどういった舞台にしていきたいですか?
神永 新しいキャラクターが出てきて内容も前作と変わるので、『ダンデビ』ファンのみなさまの期待以上のものを作らないといけないと思っています。僕はあまり過去の作品と比べるのって好きじゃないんですけど、今回だけは前作を超えるということにこだわっていきたいです。稽古場でも締めるところはしっかり締めて、座長として背中でみんなを引っ張っていきたいなと思っています。
斉藤 めっちゃいいこと言ったね! ぐっときました。
――斉藤さんはどのような作品を期待していますか?
斉藤 よくキャスト同士で話しているんですけど、『ダンデビ』は、媒体が変わると多様な顔を見せてくれる作品だと思うんですね。「デビミュ」は、チームのみなさんが『ダンデビ』愛をもって取り組んでくださっているのを感じるので、ひとつの舞台として次はどんなものを見せてくれるんだろうってわくわくしています。
神永 そういえば、今回もエンディングが2つあるんですよ。そこの演じ分けをしっかりしていけたらと思っています。
斉藤 そうなんだ! 僕はレム過激派なので、レムとのエンディングがメインルートだと思っているんですけど、「デビミュ」の2作目を観た時は、「俺もあのエンディングが良かった!」って嫉妬したんだよね(笑)。今回もレムがどういうエンディングを迎えるのか、いち観客として楽しみです。
――最後に、おふたりが思う『ダンデビ』の魅力を教えてください。
斉藤 『ダンデビ』はイケメンたちがヒロインの女の子をあの手この手で籠絡していくというフォーマットではあるんですけど、その中に歌あり、バトルあり、お笑いあり、感動ありと色々な要素を含んでいます。だから、こういう見方をしてくださいとこちらが提示しなくても、見てくださる方がそれぞれに、面白さを引き出してくれるところが魅力なんじゃないかと思っています。
神永 『ダンデビ』は役者が曲にのせられていく舞台で、そこに生ならではの魅力があります。一人ひとりが役に入り込んで、役を愛して、そうするとキャラクターに逆に愛されていく。そういう、いい化学反応が「デビミュ」の魅力なのかなと思います。
▼舞台『Dance with Devils~Fermata(フェルマータ)~』上演情報
日程:2018年3月15日~25日
会場:AiiA 2.5 Theater Tokyo
チケット価格:8,800円(税込/全席指定)※特典付き
スタッフ:
原案/岩崎大介(Rejet)
原作/グリモワール編纂室
脚本・演出/三浦香
脚本協力/金春智子、中瀬理香、横手美智子、内海照子
音楽/Elements Garden
音楽プロデューサー/藤田淳平
オリジナル曲作詞/うえのけいこ
主催:エイベックス・ピクチャーズ/ネルケプランニング