スペイン・バルセロナで開催された通信関連の展示会「MWC 2018」が3月1日に幕を閉じました。今年も様々なスマホ、スマートデバイスがMWCで発表されましたが、その中からちょっとスパイスの効いた変わり種スマホをご紹介したいと思います。
日本ではオンキヨーが正規に取り扱うCAT(キャタピラー)のスマホに新機種「S61」が発表されました。ダンプカーやブルドーザーなど建設機器を製造・販売するアメリカのエキスパート。タフネス過ぎるスマホに、熱監視用途のサーモセンサーを乗せてしまったS60の後継機になります。発売は7月予定。価格は899ユーロ。10万超えの高級機です。
S60から何が進化したのか。OSは現在最新のAndroid 8.0を乗せて出荷される予定。MIL規格準拠、IP68相当の防水仕様のタフネスを引き継ぎながら、サーモセンサーのカメラがより明るく・精細度の高い熱監視写真を撮れるようになりました。感知できる温度は-20度から400度まで。建設・製造業などで働くエキスパートたちの厚い信頼を受けるスマホのタフネスは新機種になってまた壁を一つもふたつも突きぬけました。
そして本機はタフなだけではありません。レーザー測距機能により、オブジェクトを平面で距離や長さを測れるレーザーメジャー機能が追加されました。iPhoneのARアプリで使えるARメジャーに近い使い心地でした。
そしてこれまた驚きの大気質測定センサーを内蔵。側面に設けられた小さな孔がセンサーになっていて、周囲の空気のコンディションが測定できます。この機能は展示のデモ機では試せなかったのですが、室内のVOC(総揮発性有機化合物)がチェックできるそうです。
工場などで働く人のための空気チェッカーとして活用することを想定していますが、一般ユーザーにとってもあると嬉しい機能かもしれません。花粉症の筆者は、これからの季節に"花粉チェッカー"としても使えるんだろうか? とS61の可能性にあれこれと思いを巡らせてしまいました。