NTTドコモは、例年Mobile World Congressに単独でブースを構えて、最新技術などの展示を行っていました。それが今年(2018年)のMWCでは、NTTやNTTコミュニケーションズなど、NTTグループと共同でブースを構えて、各種最新技術の展示を行いました。
MWC 2018のNTTドコモブースは、5G関連の最新技術を紹介しました。それらは、ブース内に5Gの簡易基地局とアンテナを設置して、実際に5G通信を行いつつ展開されていました。
まず、最も多くの来場者から注目を集めていたのが、NTTドコモと新日鉄住金ソリューションズが共同開発している、5Gを活用した遠隔操作ロボットの展示です。過去に日本でも公開していましたが、HMDを装着したオペレーターの動きが5Gで遠隔地のロボットに転送されて、全く同じ動きをするというものです。ブースでは実際にロボットを遠隔操作して書道を行うなどのデモが披露されました。
ソニーと共同実験を行っている、5Gを活用した「ニューコンセプトカート」も展示されていました。カート内部や外部に4Kディスプレイが搭載されていて、内部のディスプレイには車外に設置されたカメラで撮影した映像を表示したり、外部にはサイネージなど様々な情報を5G通信で受信して表示する機能を備えています。
また、フジテレビとの共同実験として開発された「ジオスタ」も展示しました。こちらは、5GとAR技術を活用して、カメラで捉えたジオラマに、実際に展開されているスポーツ映像などを合成して表示するものです。ブースでは、サーキットでのレースの様子を再現したデモが行われました。
これらは、2017年11月に日本科学未来館で行われたイベント「見えてきた、"ちょっと先"の未来 ~5G が創る未来のライフスタイル~」で展示されていたものをベースとしています。しかし、5Gの活用事例を具体的に多数展示していたのは、NTTドコモブースぐらいでしたので、来場者から大いに注目を集めていました。