2017年終わりから2018年初めにかけて、オリンパスから注目すべき2本の単焦点レンズが登場しました。独自の収差測定器を用いて、美しいボケと高解像の両立を徹底追求した「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」と「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」です。その実写レビューをお伝えしましょう。

  • 「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」(左)と「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」(右)

    左が「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」。右が「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」。オリンパスオンラインショップの価格は、どちらも税込142,560円

顕微鏡開発の技術で検証された「レンズの味」

オリンパスF1.2大口径単焦点シリーズは、同社のマイクロフォーサーズ製品では最も明るい開放値を誇る高級レンズです。2016年に第一弾「M.ZUIKO DIGITAL ED 25mm F1.2 PRO」を発売したあと、2017年11月に「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」を、2018年1月に「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」をそれぞれ投入。これによって標準レンズ (50mm相当)、中望遠レンズ (90mm相当)、準広角レンズ (34mm相当)という3本のラインナップが揃いました。

今回試したのは、このうちの中望遠レンズの45mmと準広角レンズの17mmです。特長は、F1.2という明るい開放値によって大きなボケを生み出しつつ、スーパーEDレンズやEDレンズといった特殊レンズを組み込むことで各種の収差を抑えて高解像化を図っていること。

オリンパスによると、顕微鏡開発の技術で生み出された「収差測定器」を用い、歴史的な銘玉の「レンズの味」を検証したうえで、球面収差を意図して最適に残して設計することで「美しくにじむようなボケ」を実現しているとのこと。なにやらスゴそうですが、説明だけではよくわかりません。次ページから実写を見ながら、その写りをチェックしていきましょう。

  • 「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」(左)と「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」(右)

    「M.ZUIKO DIGITAL ED 17mm F1.2 PRO」(左)と「M.ZUIKO DIGITAL ED 45mm F1.2 PRO」(右)。ともに、OM-D E-M1 Mark IIに装着してテストしました