アクティビティのあとはホテルに入り、体を休めるターンになる。宿泊先はシーガイアのなかで一棟だけ高くそびえる「シェラトン・グランデ・オーシャンリゾート」(以下、シェラトン)だ。部屋に通されていろいろな驚きがあったが、まずそのゆったりとしたルーム空間が新鮮だった。
そして、部屋からの眺望。眼下には黒松林が広がり、その向こうには日向灘が横たわっており、緑と青のコントラストがとても印象的だ。ご存じのとおり、松は常緑針葉樹。つまり、晴れていれば年間を通じてこの景色を堪能できる。
続いてディナーとなる。今回用意いただいたのは中華料理とのことだが、料理を味わってみて、正直うなった。中華料理は味が濃く、油も多めに使うというイメージがあったが、どれも素材の味を生かした品だった。担当したシェフによると、アンチエイジングを考えれば、塩分や油を控えることは当然だという。かといって味がないかといえばそうではなく、素材の良さを引き出すほんのりとした味付けが施されている。担当シェフは「素材を生かす和食を意識しています。そして、中華料理ではなく中国料理なのですよ」と笑みをみせた。なお、中華料理は日本で進化したメニューで、ラーメンや焼き餃子を提供する個人店が多い。一方、中国料理は、北京ダックやフカヒレ料理を提供する“本場の味”と捉えられている。
さて、初日最後のアンチエイジングメニューが、いわずとしれた温泉だ。ただ、温泉に関しても豪華の一言。まず、温泉施設である「松泉宮」までの回廊がなんとも風情がある。ここには、いくつか湯船があるが、私が案内されたのは「おゆのみや」という個室温泉だった。湯船の前には畳敷きと板床をミックスさせた部屋があり、ここでくつろいでから入浴できる。もちろん入浴後にほてった体をクールダウンすることもOKだ。なんと、湯船から上がる時間を伝えておけば、かき氷まで提供される。まさに至れり尽くせりの温泉だ。なお、おゆのみやは、小山薫堂氏が提案する「湯道」を体現する初の湯室として誕生した。湯の作法、湯室、湯道具を体験できる場として、国内でも貴重な存在だ。
3回目では、2日目の様子をレポートする。