hakarunoの本体は、アパレル業界では一般的な、抗菌剤入りの樹脂を練り込んだグラスファイバー製のアパレルメジャーに、W52×D42×H15mmサイズの計測装置が付いたものです。メジャーは15mm幅で計測部の中を通して動かし、0~150cmまで5mm刻みで測れます。重さは約20gで取り回しやすく、普通のアパレルメジャーと比べてもそれほど気にならない仕様になっています。
計測部にはボタンが1つ備わっていて、そのボタンを押すことで、現在の計測値がスマートフォンの専用アプリに送られます。専用アプリはiOS 10以上、Android 6.0以上に対応。画面サイズは10インチ程度までを推奨としています。
通信はBluetooth Ver.4.2を使用。電源はコイン型リチウム電池(CR2450)1個を利用しています。なお、アプリの画面も含め、これらの仕様はすべてプロトタイプのものになるため、今後変更する可能性もあります。
今回、富士通デザインがクラウドファンディングを利用したのは、hakarunoの「測る行為をソリューションに結びつけた」コンセプトが、市場でどのような反応が得られるか未知数だったためといいます。
富士通デザインのクリエイティブディレクター/チーフデザイナーの藤原和博氏が中心となり、企画立案からプロトタイプ作りとヒアリングを2年間重ねたものの、「グループ内で製品化して流通させるには既存の製品と扱いが大きく変わるため難しく、富士通コンポーネントにハードの開発・製造を依頼、プライムキャストにアプリの開発とサービスデリバリーを依頼して、Makuakeで反応を見ることにした」とのこと。
富士通デザインの上田義弘代表取締役社長は、「今までだったらお蔵入りだったかもしれないアイデアを世に出したかった」と語りました。
このほかにも、赤ちゃんの成長記録や、観葉植物の観察記録、DIYの際の採寸などアイデア次第で様々な用途に活用できると述べています。
個人で利用するにはやや高額に感じますが、宅配受付などの物流業界とも相性が良いはず。服飾メーカーがマーケティングに利用したり、小売りのPOSと連動させたりもできる商品なので、ロットが増して価格が引き下がれば幅広い環境で引き合いになりそう。クラウドファンディングの動向に注目です。