歯周病になったら医療機関で適切な治療を
歯周病の予防策の一つに適切なブラッシングがある。ただし、自分では磨ききれない箇所もあるため、もう一つの予防策として定期的な歯科検診でのクリーニングもお勧めだ。
ブラッシングの際には歯と歯茎の境目を意識して、歯ブラシを歯に直角に当てながら、磨き残しがないように順番を決めてブラッシングしよう。「歯ブラシ」「フロス」「洗口剤」という3つのステップで口内を清潔に保つのが、最も効果的な予防法となる。
道具選びにもこだわりたい。歯ブラシはいろいろな箇所へきちんと毛先が届くよう、少し小さめのものをセレクトするのがベター。自分の下の前歯4本分くらいの長さの歯ブラシを選ぶといいだろう。電動歯ブラシもお勧めで、歯科医院で自分に合ったブラッシング指導を受ければさらに安心だ。歯茎の中をどんなにきれいにしても、毎日のブラッシングが十分でないとすぐに汚れが蓄積してしまう。医師による指導を受けて、適切なブラッシング方法を毎日実践しよう。
一度歯周病になってしまったら、ポケットの奥深くまで侵入した菌をセルフブラッシングで取り除くのは難しい。歯周病の治療は悪い個所をきちんと調べ、治療個所を明確にすることが非常に大切。そのため、早い段階で医療機関を受診して治療を受けるようにしたい。
医療機関では、プローブという機器を歯と歯茎の隙間に差し込みながら、ポケットの深さをチェック。次にスケーターと呼ばれる機器を使い歯茎の中を掃除する。場合によっては部分麻酔を使った外科手術によって、歯茎を切開して汚れを除去することもある。
メンテナンスで再発を防止することが大切
歯周病は再発しやすいので、医師の判断に従って定期的にメンテナンスに通う必要がある。治療自体は3カ月程度で終了するが、検査結果が悪ければ治療は長引くため、治療期間は数カ月~数年とケースバイケースとなる。
歯茎再生手術などの特殊な治療を行う場合は自費診療になるが、歯茎だけの治療は保険診療内ですむケースが多いようだ。歯周病治療が保険診療かどうかは医療機関によって異なるため、事前に確認しておくのもいいだろう。
大切な歯を守るためにも歯周病はしっかりと予防し、万一発症したらきちんと治療を受けるのがベスト。まずは予防のため、日々の丁寧なブラッシングを心がけるようにしたい。