日本市場で成功できるのか

中国市場でトップ争いを繰り広げるOPPOだが、アジアを中心に海外展開も進めており、Mobile World Congressなどグローバルの展示会にも出展している。2017年は台湾でも存在感を高めており、大手キャリア各社が「R11s」を取り扱うなど人気を誇っている。

  • 台湾の大手キャリア、中華電信も「R11s」を売っている

  • 台北でもOPPOの人気が高まっている

一方、日本のスマホ市場ではiPhoneが半数を占め、SIMフリー市場ではファーウェイに勢いがあり、台湾のASUSや国内メーカーも根強い人気がある。果たしてOPPOに参入の余地はあるのだろうか。

OPPOのスマホは価格に対して質感やスペックは十分に高く、他の中国メーカーと比べても甲乙つけがたい仕上がりだ。また、OPPOは日本でブルーレイプレイヤーなどのAV機器を展開しており、全く無名の存在というわけでもない。しかしスマホ市場での知名度はなく、販売チャネルやサポート体制についても他社の水準に追いつくには時間がかかりそうだ。

だが、日本のSIMフリースマホ市場はまだまだ伸びるとの見方は多い。たとえばファーウェイ・ジャパンの端末事業を統括する呉波氏は、OPPOの日本上陸を歓迎することを2018年1月のCESで語っている。というのも、SIMフリー市場はまだまだキャリア端末の市場に比べてシェアが小さく、複数のメーカーが参入することで市場のパイを大きくしたいのだという。

2017年末、国内のモバイル業界ではOPPOが人材引き抜きを仕掛けているとの話で持ちきりになるなど、日本市場の開拓には本腰を入れている印象だ。実店舗の展開や大手キャリアが取り扱う可能性も含め、中国で起きたような市場シェアの逆転劇が日本でも見られるのか、注目したい。