ドコモは30日、2017年度 第3四半期決算を発表しました。これによれば、営業利益は8,353億円で「年間業績予想に対して順調な進捗」とのこと。質疑応答では、日本市場に初参入するOPPOや、MNO事業への参入を発表した楽天モバイルの影響、iPhone Xの減産についてなどの質問が寄せられました。以下、回答はNTTドコモ 代表取締役社長の吉澤和弘氏によるものです。

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    NTTドコモは30日、2017年度 第3四半期決算を発表。登壇したNTTドコモ 代表取締役社長の吉澤和弘氏が、記者団から寄せられる質問に回答していった

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    第3四半期決算の概況。年間業績予想に対して順調な進捗が伝えられた

OPPO参入、ドコモはどう出る?

グローバルでスマートフォンのシェアを伸ばしている中国メーカー、OPPOが1月22日に日本向け製品を発表。日本の携帯電話市場への参入を発表しました。これについてドコモでも接触しているのか、という質問に吉澤社長は「弊社に直接のアクセスがあったかというと、まだないと思う」と回答するにとどまりました。

ドコモの完全子会社だった「らでぃっしゅぼーや」の全株式をオイシックスドット大地に譲渡することについて、オイシックスに手放すということか、と問われると「まだまだ伸びる市場で、それをオイシックスと一緒にやっていくということ。株式を売却したので子会社ではなくなるが、実際にはオイシックスに出資をする。市場の拡大、さらなるサービスの拡大をはかり、食事情を楽しくさせることに貢献したい」と吉澤社長。これは有機野菜を取り扱う市場の伸びが、当初の予想より下回っていることが要因とのこと。「まだ伸びしろがある」として、今後とも(何らかの形で)市場の拡大に寄与していきたいと話していました。

携帯電話契約の純増数が伸びておらず、このままでは年間計画に到達できないのでは、との見方には「要因はモジュールとMVNOにある。モジュールについては、2016年度はスマートメーター(電力消費量が確認できる電力メーター)において法人の契約が進み、出荷台数が伸びた。それが一巡して落ち着いた。またMVNOが少し弱含みだった。2016年度に比べると落ち着いている。これはセカンドブランドの影響もあるのかも知れない」と回答しています。

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    携帯電話契約の純増数が鈍化。年間計画では7,620(万契約)を目指している

楽天について質問が集中

現在、MVNO事業を展開している楽天モバイルが新たにMNOとして事業に参入する動きを見せている件について率直な感想を聞かれると「まだ詳細が分からないのでコメントしづらい。新規参入があっても、ドコモとしてはお客さま視点で料金、エリア、サービスをより便利なものにしていくだけ。新たなサービスで付加価値を上げていく方針は、これまでと変わらない」と回答しました。

スマートライフ領域では、楽天の提供するサービスと競合する部分もあるのでは、との見方には「サービス面での重複もあるとは思う。ただこれまでも、いくつかのサービスで競合してきた。参入に関わらず、そういう部分はある」と答えています。

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    スマートライフ領域において、楽天の提供するサービスとの競合が予想されている