三菱自動車工業から2018年3月に発売となる新型車「エクリプス クロス」。その商品性販促に向けて三菱が実施するネットを使った新しい取り組みについては既報の通りだが、実際のところ、乗ってみた印象はどうなのだろうか。モータージャーナリストの岡本幸一郎氏からレポートが届いたので以下でお伝えする。

  • 三菱自動車の「エクリプスクロス」

    三菱自動車の「エクリプスクロス」

3車種目となるクロスオーバーSUV、そのキャラクターは

三菱自動車からひさびさの新型車となる「エクリプス クロス」の予約注文の受付が、2017年12月22日より開始された。カテゴリーとしては、世界的に人気の高いSUVの中でも、とりわけ今後も高い伸びが見込まれるコンパクトクラスのクロスオーバーSUVだ。

「パジェロ」は別格として、三菱にはすでに「アウトランダー」と「RVR」というクロスオーバーSUVがあり、位置づけとしてはその間を埋めることになる。ご参考まで、3モデルのホイールベースはすべて2,670mmと共通で、ボディサイズはアウトランダー(ガソリン車)が全長4,695mm×全幅1,810mm×全高1,710mm、RVRが4,365mm×1,770mm×1,630mmのところ、エクリプス クロスは4,405mm×1,805mm×1,685mmとなっている。

  • 三菱自動車の「エクリプスクロス」(横)

    ホイールベースは既存クロスオーバーSUV2車種と共通。クーペスタイルが特徴だ

ただし、単に間を埋めるだけでなく、スポーティなキャラクターが与えられているのは見ての通りだ。「エクリプス」という過去にあったクーペの車名に、SUVを表す「クロス」を加えたことからも、三菱がこのクルマで意図したことが伝わってくる。なお、車名については社内でも議論があり、実に1,000近くにおよぶ案の中から選出したそうだ。

車名を継承? 北米でヒットした「エクリプス」との関係性は

件のエクリプスは日本ではカタログモデルとしては一代限りで、2代目以降は限定的に販売されるにとどまったため、いまひとつ車名が認知されていない感があるが、欧米ほか海外展開もされた中で、とくに北米では初代が高性能4WDクーペとしてヒットを博したことから、かなりメジャーな存在となっていた。北米では続く2代目以降も売れ行きはおおむね好調で、4代目が2012年まで生産されたことから、その名はかなり浸透している。グローバルで展開する車種ゆえ、名前の影響力も無視できない。

  • 三菱自動車「エクリプス」

    米国から輸入販売した2代目「エクリプス」(画像提供:三菱自動車工業)

すでに海外の一部地域でエクリプス クロスの販売は始まっており、日本では2018年3月に発売予定だが、そのプロトタイプを、ひとあし早く大磯ロングビーチの大駐車場に設定された特設コースで試すことができた。