■総評
調査の結果、子どもに「かわいそうなことをしてしまった」と思ったことがある人は64.7%と、全体の3分の2近くが「ある」と答えた。具体的な内容としては(複数回答あり)、「叱りすぎてしまった」が34.6%で最多となった。以下、「かまってやれなかった/寂しい思いをさせた」(17.7%)、「我慢させてしまった/無理をさせた」(16.2%)、「不注意で怪我をさせた/体調管理を怠った」(13.1%)、「経済的に十分なことをしてやれない」(3.8%)と続いた。「その他」は16.9%、「特になし/回答なし」は3.1%だった。
子どもに「かわいそうなことをしてしまった」と思ったことがある人が6割を超える中、具体的な内容で最も多かったのは、「叱りすぎてしまった」となった。子育てを経験した人の中には、ついつい感情的になって子どもを怒りすぎてしまったという実体験がある人も多いことだろう。今回の調査はそれを裏付ける結果となった。
「かまってやれなかった/寂しい思いをさせた」では、忙しさにかまけて我が子に十分な愛情や時間を注いであげられなかったという後悔の念を綴るエピソードが寄せられている。特に、下に子どもがうまれた場合には、どうしても上の子に対する注意が疎かになってしまう傾向はあるようだ。
「我慢させてしまった/無理をさせた」は、親を始めとする大人の都合で、子どもにさまざまな我慢を強いていることを反省する声が寄せられている。「不注意で怪我をさせた/体調管理を怠った」は、「かまってやれなかった/寂しい思いをさせた」と同様に、子どもへのケアが不足していることで子どもに辛い思いをさせてしまったことを悔いるコメントが寄せられている。「経済的に十分なことをしてやれない」では、子どもの十分なことをしてあげられない我が身の不甲斐なさを嘆く、ちょっぴり切ないエピソードが印象的だった。
「その他」では、「子どもの話を信じなかった」ことや、「幼稚園で服装を間違えた」「クリスマスプレゼントを用意してなかった」「夫婦喧嘩をしてしまった」など、いずれも少し切ない、ほろ苦い体験談が綴られている。
子育てをパーフェクトにできていると自負している人は、むしろ少数派のはずだ。ことに、子どもが第一子の場合の育児は誰もが初めての経験であり、手探りで試行錯誤を繰り返しながら日々奮闘しているのが普通だろう。子育ては、子どものみならず親にとっても成長の場でもある。過度の叱責やネグレクトは当然許されるものではないが、親子で悲喜こもごも、泣き笑いの中で共に歩んでいくというおおらかさも、時には必要なのかもしれない。
調査時期: 2017年12月8日~2017年12月27日
調査対象: マイナビニュース会員(小学生以下の子どもを持つ女性)
調査数: 201人
調査方法: インターネットログイン式アンケート
※写真と本文は関係ありません