Ryzen APUは、Ryzen Mobileと構成が同じだが、AM4パッケージを採用したデスクトップPC向けという位置付けとなる。いまのところ、Ryzen 5 2400GとRyzen 3 2200Gの2製品をラインナップする。出荷開始は2月12日で、価格はRyzen 5 2400Gが169ドル、Ryzen 3 2200Gが99ドルと設定されている(Phtoo13)。
こちらも圧倒的なGPU処理能力が特徴(Photo14,15)とされ、性能比較(Photo16~21)も示された。なお、Ryzen APUの場合、メモリを高速化すると、GPUのOverclockでかなり性能が上がることも明らとなった(Photo22)。
また、Ryzen APUとは直接は関係ないが、HDDやSATA SSDに例えばNVMe SSDを組み合わせることで高速化を行えるFuzeDriveを、AMDのRyzenプラットフォームでは無償で利用できる様になる(Photo22)。また新たにWraith Prismというクーラーも追加される(Photo23)。
なお、ちなみにこのタイミングで、メインストリーム向けのRyzen CPUの価格改定も予定し、より手に入りやすい価格になる(Photo24)。
ロードマップ - 12nmで第2世代Ryzenを展開
さて、今回AMDが発表した中で、最も興味深いのがロードマップである。PCテクノロジートレンドにも書いたが、2017年月に開催されたGTC(Globalfoundries Technology Conference)にて、AMD CTOのMark Papermaster氏がで、12LPを利用したクライアントとグラフィック製品を投入することを明らかにしていた。これを踏まえたうえで、改めてロードマップを開設したい。
CPUについて、AMDは2018年第2四半期に第2世代のRyzen、後半には第2世代のRyzen PROとRyzen Threadripperを投入する(Photo25)。第2世代Ryzenは、2000番台のモデルナンバーを採用し、1000番台の製品を置き換える(Photo26)。
この第2世代Ryzenは、Globalfoundriesの12nm LPを利用して製造する。ただし、いまのところ分かっているのはこれだけで、Ryzen MobileというかRaven Ridgeで実装したPrecision Boost 2以外でどんな機能が搭載されるか、あるいはプロセッサ自身にどんな改善が行われるかはっきりしていない。
プラットフォームAM4のままで、Bristol Ridgeからこの第2世代RyzenやRaven Ridgeなどがサポートされる(Photo28)が、新チップセットとして、AMD X470がやはり4月に投入される(Photo29)。
これに続く話として、7nm世代のプロセスで製造するZen 2については、すでにDesign Completeとしており、Tapeoutしているそうだ。現在は引き続きZen 3に掛かっているという(Photo30)。
予想外だったのはGPU側だ。12nmではな、7nmにジャンプすることが明らかとなった(Photo31)。この7nm世代のVegaとして、MLやHPCに向けたRadeon Instinctが最初に投入される。2018年中にもサンプル出荷が開始される。
これに引き続き、同じ7nmを使うNaviと、さらにその先に次世代製品が予定されている。この次世代製品を誰が指揮しているのかPapermaster氏に確認したところ、いまは暫定でCEOのLisa Suが指揮を取っているということであった。