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    1月7日放送のお正月スペシャル「七草と外交問題」より

被災地支援活動でも活躍

『サザエさん』が長年引き継いでいるものは、演出面にもあるそうで、「4コマ漫画のリズムを大事にしたいと思っているので、1つのシーンをムダに長引かせないということを考えています。あえて、見ている視聴者の皆さんをちょっと置いてけぼりにするテンポ感にして、あまりフリとオチを丁寧に描きすぎないようにしています」と解説。30分枠のアニメは1回の放送で2話構成が多いが、『サザエさん』は3話構成であり、1話あたり約6分55秒という時間で展開されている。

また、「1話に原作のストーリーを必ず1カ所使うというのがルールです」といい、これによってどんな作品にも長谷川氏の魂が宿ることに。現在、脚本はベテランの雪室俊一氏や城山昇氏などが担当しているが、「雪室先生は1本の原作から新しいお話を作っていくスタイルで、城山先生は多い時に5本くらいを使って、その間を作っていくというやり方をされますね」と、特徴があるそうだ。

こうして長年愛されてきた国民的キャラクターである『サザエさん』は、フジテレビのCSR活動「ずっとおうえんプロジェクト」でも活躍。2017年も、3月に熊本地震の被災地で上映会イベントを行い、10月には宮城県で行われた「東北・みやぎ復興マラソン」をアンバサダーとして盛り上げた。

熊本出身の渡辺氏は「前年の夏に熊本で上映会をやった時は、子供たちの笑顔も私語も少なかったんですが、3月はみんな子供らしくおしゃべりしながら、いつものようにテレビを見ている感じだったんです。こうして、日常のマインドに戻ることに『サザエさん』が手助けになれば」と、今後も精力的に活動していく考え。50周年に向けて、「まだお話しできる段階ではないんですが、こうして放送以外のところでも視聴者の方と触れ合う機会を、徐々に増やしていければ」と意欲を示した。

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    熊本・城東小学校での上映会イベント=2017年3月20日

新年をサザエさんと一緒に

7日(18:30~19:30)には「お正月スペシャル」を放送。最近のスペシャルでは、サザエさん一家が旅行に出かけていたが、今回は「日常のサザエさんの延長線上で描こうと思い、正月にまつわる話だけで1時間お送りします」という。

具体的には「獅子舞の話や、七草粥という日本の文化が海外の人から見たらどう見えるんだろうとか、戌年のタイミングなので犬にまつわるお話だったりとか、成人の日の話も出てきて、至極の5本を作りました。もちろんスペシャルなので、普段はお目にかかれない人も出てきますが、新年をサザエさんと一緒に迎える放送になっています」と、見どころをアピールした。

「最も長く放映されているテレビアニメ番組」としてギネス世界記録を更新中の『サザエさん』。放送開始当初から登板するサザエ役の加藤みどり(78)や、タラオ役の貴家堂子(76)など、声優陣も高齢化しているが、『ドラえもん』(テレビ朝日)のように一斉交代する考えは今のところないといい、渡辺氏は「変わらず続いていきますので、引き続き応援をよろしくお願いいたします」と呼びかけている。

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  • 1月7日放送のお正月スペシャルより