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『隣の家族は青く見える』深田恭子 (C)フジテレビ

プロバスケット選手とバイオリニストとの直球ラブストーリー『ブザー・ビート~崖っぷちのヒーロー~』(山下智久主演、09年)、DVや性的虐待、性同一性障害などさまざまな悩みを抱えた若者たちの青春恋愛群像劇『ラスト・フレンズ』(長澤まさみ主演、08年)、彼氏いない歴10年のおやじ女子が繰り広げるちょっとエッチなラブコメディ『ラスト・シンデレラ』(篠原涼子主演、13年)など、テイストが全く異なる"恋愛ドラマ"のヒット作を次々と送り出してきたフジテレビのプロデューサー・中野利幸の最新作が、深田恭子主演の『隣の家族は青く見える』。

今回選んだテーマは、妊活に悩む夫婦や、子供が欲しい同性カップルなど、さまざまな"夫婦(カップル)たち"の愛の物語だが、中野Pが手掛けた過去作品(恋愛もの限定)の満足度を見ると、『結婚しない』(菅野美穂&天海祐希主演、12年)3.80、『ラスト・シンデレラ』3.86、『ディアシスター』(石原さとみ&松下奈緒主演、14年)3.75、『医師たちの恋愛事情』(斎藤工主演、15年)3.51、『人は見た目が100パーセント』(桐谷美玲主演、17年)3.52と、高満足度作品になる打率は高いが、最近はやや元気がない。これまでになかった夫婦たちの物語で新境地を切り開き、満足度の高い作品は生まれるのか。

"高満足度女優"の波瑠

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『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに』波瑠 (C)NTV

最近、特に"良い作品に恵まれている"=高満足度作品に多く出演する女優といえば、波瑠だ。その波瑠が、1月クールでは『もみ消して冬~わが家の問題なかったことに~』(山田涼介主演、日テレ)に出演する。

12年以降に彼女がレギュラー出演した連続ドラマの満足度を振り返ると、『BORDER 警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係』(テレビ朝日、14年)3.78、『ごめんね青春!』(TBS、14年)3.86、『あさが来た』(NHK、15~16年)3.98、『世界一難しい恋』(日テレ、16年)3.94、『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』(カンテレ・フジ、16年)3.72、『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK、17年)3.86、『あなたのことはそれほど』(TBS、17年)3.62と、昨年の"あなそれ"を除くすべての作品が、高満足度クリアの超高打率。

朝ドラ主人公の元気っ子(あさが来た)から、ラブコメのヒロイン(セカムズ)、殺人衝動にかられる刑事(ON)まで、それぞれ全く異なるジャンル、キャラクターだが、すべての作品で好演している。また、高満足度には達していないが、悪びれず不倫に興じる妻を演じた"あなそれ"も波瑠だったからこそ成立したキャラクターだったと言えよう。

今作『もみ消して冬』は、高満足度を記録した"セカムズ"の脚本家・金子茂樹と再びタッグを組んだ作品で、刑事の弟、医者の兄、彼女は弁護士と濃すぎるキャラクターたちが繰り広げるホームコメディに挑戦する。こちらも高満足度間違いなしの作品だ。

その他、ヒットメーカーの脚本家という点では『白い巨塔』(03~04年、フジ)や『昼顔~平日午後3時の恋人たち~』(14年、フジ)、主演の木村拓哉とは『GOOD LUCK!!』(03年、TBS)以来となる井上由美子の『BG~身辺警護人~』(テレ朝)。『やまとなでしこ』(00年、フジ)や『ドクターX~外科医・大門未知子~』(12年~、テレ朝)など超メガヒット作の生みの親・中園ミホが手掛けるNHK大河ドラマ『西郷どん』(鈴木亮平主演)。

さらに、『泣かないと決めた日』(10年、フジ)や『名前をなくした女神』(11年、フジ)、『ファースト・クラス」(第1期:14年、フジ)とドロドロとした女たちの争いを描かせれば彼女の右に出るものはいない渡辺千穂の不倫ドラマ『ホリデイラブ』(仲里依紗主演、テレ朝)など、過去作を振り返ると今回も楽しみな作品が盛りだくさん。さて、どの冬ドラマが視聴者を最も満足させるのか。