東京都板橋区には、ハッピーが満載の商店街がある。その名も「ハッピーロード大山商店街」。都内に数ある有名商店街に比べると、おそらくは地元の人以外に知られることもないマイナーどころだが、歩いてみると、アラびっくり。これでもかというほどの食べ歩きグルメで、おなかがはち切れんばかりになること必至である。
行くだけでハッピーな気分に!?
「ハッピーロード大山商店街」は、オフィシャルサイトを見てもハッピーだらけである。「ハッピーロード郵便局」「ハッピースクエア」「ハッピーTV」など、とにかくハッピー。筆者的にはいささか安直すぎるネーミングと思わざるを得ないのだが、こうも繰り返し「ハッピー」と言われると、なぜだかほんわか幸せな気分になってくるから不思議だ。
ハッピーロード大山商店街は、東武東上線「大山駅」にある。JR池袋駅からたった5分という超好立地だ。そしてこの商店街の一番の特徴は、駅直結という点だろう。全天候型のアーケード(屋根付き商店街)が、改札口を出たところからダイレクトにつながっている。
商店街はL字型に1kmほど続く。その中を歩いて気付くのは、昔ながらの個人商店が多いことだ。もちろん、現代の商店街に必ずあるチェーン店も多いものの、それに負けないほどの数の老舗が点々と並び、元気いっぱいに営業している。古くからの下町の良さと、新しいアーケードがほどよく一体になっているようだ。
下町感いっぱいな食べ歩きグルメ
実を言うと筆者は、どれほどの食べ歩きグルメがあるか未知でありながら、ハッピーロード大山を訪れてみた。しかし、数分もしてみたら、都内各所の有名商店街に匹敵するほどグルメがあると驚かされることとなった。気付くと「両手に花」ならぬ、「両手にメンチカツ」という有様である。
今回は、ハッピーロードで見つけたうちの8店を紹介しよう。後は実際に歩いてお好みのものを探してもらいたい。
作り続けて70年の大学芋
ハッピーロードの老舗のひとつ「松屋」で見つけたのは、「作り続けて65年」と書かれた張り紙と、一口サイズの大学芋(大700円、小350円)だ。お店の人は「本当はもう70年以上作っているんだけど、貼り紙は書き換えてなくてね」と笑う。こんがりとした色合いに、ついつい食べる手が進んでしまうが、まだまだたくさんのグルメが待っているため食べ過ぎ注意。
「甘酒たい焼き」に「オムたい焼き」も!?
世の中には様々なたい焼きがあるが、なかなか見ないたい焼きをハッピーロードで見た。それが「鯛吉本舗」の「甘酒薄皮鯛焼き」(170円)と「オムライス鯛焼き」(190円)だ。意外なグルメというのは大体において微妙な味わいであるが、この2つはなかなかイケる(と思う)。
ハッピーロードでカツ食べ比べ
ここにはなぜか肉屋が多い。となると、肉屋の定番グルメ「カツ」もそれぞれに手をかけて作られている。今回は「大山どり」「山肉重」「新井精肉店」の3店のカツを紹介しよう。
まず「大山どり」はその名の通り、鶏肉のお店。ゆえに、メンチカツも「鶏メンチ」(120円)だ。
「山肉重」では、店頭のショーケースに書かれた「めんちかつ」(90円)の文字に引き寄せられてしまった。リーズナブルなのに大きめ、ゴツゴツした形が"男の料理"っぽくて楽しい。あまりに安いため、ついつい「シュウマイ」(40円)も購入してしまった。
最後の「新井精肉店」では、とんかつ、メンチカツなど、様々なカツが店頭に並んでいて目移りしてしまう。ここでは、ほかではなかなか見ない「チーズサンドハムカツ」(190円)をチョイスした。
もちろん、デザート的な食べ歩きも盛りだくさんだ。