おみやげにナゲット? 意外な需要
マクドナルドによるナゲットの販売分析によると、実は夜のニーズも高いというデータがあるそうだ。日中に子供たちが食べる「おやつ需要」が最も高いと思っていたのだが、そうでもないらしい。
仕事帰りの父親が、(自分の晩酌用も含めて)家族用としてナゲットを購入しているケースもあるとマックは分析する。そうであるならば、ナゲットの役割は大きく広がる。家族でナゲットを囲んで、自分好みのソースをつけて食べる。「個食」がトレンドワードとなっている中で、ナゲットは新たなニーズを開拓する力を備えているのかもしれない。
クリスマスチキン戦争を制する者は
クリスマスのチキンも、今や選択肢は豊富に存在する。コンビニはチキンの味を競い、価格だけでなく品質でも消費者の選択肢に残ろうと必死の戦いを繰り広げている。
そして、クリスマスの食卓で長年にわたり王座を防衛し続けているケンタッキーフライドチキンは、今だに存在感を放ち続けている。ケンタッキーのチキンは、自宅では再現できない独特の味わいだ。
それでも苦戦を強いられるほど、充実してきているのが昨今のチキン市場だと感じる。コンビニも中食需要の取り込み拡大に向け、数字を確実に確保できる商品の開発に力を入れている。イートインを見据えた店舗改装をコンビニは加速している。持ち帰るまでの間に冷めることなく、温かいうちに食べてほしいという機会の創出と、誰かが近くにいるという“ぼっち食”では感じられない「ぬくもり」も併せて提供している。
選択肢が増えるということは、消費者にとって喜ばしい限りだ。作り手は選ばれるための価値を創造し、消費者にアピールする機会を公平に保有している。チキン戦争の勝者は誰か、という興味よりも、消費者がおいしいチキンとともに心豊かに過ごす3日間となるよう、マクドナルド含め各企業が応援して欲しいと願っている。