反応速度はかなり良い!
ルンバを音声操作するには、「アレクサ! 」の後に「ルンバを使って○○して」という定型文を言って指令を出します。今回確認できた音声操作は下記のとおりです。
- 「ルンバを使って掃除して」
- 「ルンバを使って掃除を終了して」
- 「ルンバを使って掃除を中断して」
- 「ルンバを使ってホームベースに戻して」
- 「ルンバを使って何をしているか教えて」
- 「ルンバを使ってどこにいるか教えて」
つまり、掃除の開始と終了、中断、ホームベース(充電台)に戻るといった、リモコンでも行える操作だけでなく、ルンバの状態や場所を知ることもできます。
音声操作に対する反応は、筆者宅のネットワーク環境下では極めて良好でした。指示をしてからルンバが反応するまでの時間はだいたい1~2秒程度。待ち時間のストレスはまったくありません。また、音声認識の精度に関しても、上記の文例どおりであればほぼ100%認識するため、レベルの高さに感心しました。
コマンドは正確に言ってあげよう
ただし、「ルンバを使って」ではなく「ルンバで」のように、表現を少し言い換えた場合には、指示通りに動作しないときもあります。具体的には、「ルンバを使って掃除して」と言うと問題なく動作しますが、「ルンバで掃除して」と言った場合には反応しないこともあるので、現状は例文どおりに指示をしたほうがよさそうです。
とはいえ、「ルンバを使って○○して」という表現よりも、「ルンバで○○して」や「ルンバを○○して」のほうが日本語として自然で言いやすいです。このあたりの曖昧な表現や、表現の揺らぎまで理解できるようになれば、スマートスピーカーによる音声操作がもっと日常的になるのではないかと思います。
今後、利用できる機能が増えるのは大歓迎ですが、それ用のコマンドをユーザー側が全て覚える必要があるとなると、少し記憶力が試される気も。スキルが追加されるほどに、便利なはずの音声操作のハードルが上がってしまう、という本末転倒な事態になるのは避けたいところです。音声操作でできることが増えていくにつれて、こういったジレンマを克服するためのソリューションが必要になっていくかもしれませんね。
スマホ以外でも操作できるうれしさ
ルンバに関して言えば、無線LAN対応モデルは既に物理リモコンが廃止され、遠隔操作はアプリに集約されています。それをスマホなしで、スピーカーを経由してひと声で操作できるようになったことに未来を感じます。家庭内でスマホを常に携帯しているとは限らないですしね。また、スマホやタブレットとの連携は便利ですが、例えば家族がアプリの入った端末をどこかへ持ち出してしまった場合、遠隔操作ができなくなるケースも考えられます。
実際、運転開始を音声だけで操作できるというのは、毎日使っているととても便利です。Amazon Echoとの連携でできることはまだ限られているものの、ルンバとAmazon Echoの両方を所有しているのであれば使わない理由はないでしょう。
また、ユーザーが使いこんでいくほどに機能が向上していくのが音声アシスタントというもの。表現の揺らぎといった問題も、使われ続けることで改善されていくのではないでしょうか。今後の進化にも大いに期待したいところです。