• 知英

    ドラマ『オーファン・ブラック』より

日本活動3周年の思い

――どのくらいまで撮り終えたんですか?

2話が終わって、明日からまた撮影です!

――引き続きがんばってください! 今年9月で、日本活動3周年を迎えましたが、Twitterにはマネージャーさんのコメントがありましたね。「3年前の今日。知英は日本での活動をスタートしました。1人での再スタート。不安と戦いながらも笑顔で頑張ってくれました。ファンの皆さんが応援してくれるから頑張れると。どうぞ、これからも見守って下さい。いつもありがとうございます。」(9月6日マネージャーのツイートより)

ずっと走ってきた。そんな感じです。

いろんな仕事をやらせてもらいました。ミュージカルだったり、また歌手をやらせてもらったり。女優としてもいろいろな作品に出させてもらって。たくさんの出来事があったんですけど、すべてが自分にとってはすごく大変なことばかりでした。やっぱり言葉の壁は一番大きかったです。

「一生懸命がんばってる」「すごく大変」としか思っていなかったんですけど、この大変なことをがんばってきたからこそ、今回の作品に出会えたんじゃないかと思っていて。今まで大変なことを乗り越えて鍛えられていなかったら、今の作品はきっと耐えられなかったと思う。

例えばミュージカル。本番でNG出せないですし、セリフを覚えるテクニックとか、イントネーションを直すこととか大切なことばかりでした。苦労して涙を流してきたのは、あきらめたくなかったから。今がどれだけ大変でも、「今まで乗り越えてきたから」ってがんばれます。

それから、周りのみなさんが「日本語うまくなったね」「お芝居が上手になったね」「歌うまくなったね」みたいに、3年間の結果を今の自分に向けて伝えてくれる。これが、今はエネルギーになっています。

――知英さんは男女ともに熱烈なファンが多いですよね。今のお話を聞くとファンの方々が、なぜ熱心に応援するのか分かる気がします。

グループの頃から応援してくださっている方がたくさんいて、昔から"末っ子"(KARA時代の愛称)の知英の成長を見てくれているんだと思います。

  • 知英

    ソロツアーファイナルでの記念撮影 (C)hajime kamiiisaka

初ソロツアーファイナルを振り返って

――そうやって1つ1つ壁を乗り越えていく姿は、それぞれの現実と向き合っているみなさんの励みにもなっているんじゃないかと。今年は、ソロツアーもありましたね。ステージ上で涙を流しながら、「いろんなことが込み上げて」「みなさんの3年もそんなに簡単じゃなかったと思います」とおっしゃっていました。今振り返ると、どのような涙だったと思いますか。

ライブの時は……あの時も準備の時間があまりなかったんです(笑)。やっぱり追い詰められるとネガティブになっちゃうけど、最後は「やるしかない」「練習するしかない」。本番になるとやっぱり緊張もします。その日は親も観に来ていて、2階席には関係者の方々がたくさんいて。友だちも来てくれました。ファンもたくさんいたし、その日は気合いが入りすぎて、とにかく緊張していました。「大切な時間」を歌って、歌詞が今現在の自分に起こっていることだったからそこで詰まってしまって。「がんばっている自分」を感じつつ、この人たちがいるから、この人たちのためにもやってるんだなって。大変なことがあっても、苦しいことがあっても、こうして観ていてくれる人たちがいる。すごく感動しました。

――これまでそういう涙は?

もちろんお客さんが来てくれてありがたい気持ちもありましたし、それはグループの時も同じ。KARAってよく泣くんですよ(笑)。KARAの時も東京ドームですごく泣いた。それは正直な気持ちで、来てくれたみんながペンライトを振ってくれて、それをステージから見ると、本当に美しいビューなんです。

あのソロツアーは「感謝の気持ち」の涙だったんですけど、「がんばっている自分を慰める」気持ちも。そして、それまでの3年が一気に蘇ってきて出てきた涙でもありました。

――以前お会いした時に大切にしている言葉は「山あり谷あり」と「初心忘れるべからず」と教えてくださいました。「山あり谷あり」は今たくさん話してくださいましたが、知英さんにとっての「初心」とは?

KARAの時と、一人になってからの時と初心はそれぞれあります。私の「初心忘れるべからず」は「1から始める」。KARAの時と一人になってからの気持ちは違いますけど、自分の中では「きれいな気持ち」。みなさんを大切にしてがんばれば、また応援してくれる。そうやって1つのお仕事が終わるたびに1つずつリセットして。それを自分の中では「初心忘れるべからず」と決めてがんばっています。

■プロフィール
知英(ジヨン)
1994年1月18日生まれ。韓国出身。O型。韓国のガールズグループ・KARAを2014年4月に脱退し、同年8月からは活動拠点を日本へ。これまでの出演ドラマは、『地獄先生ぬ~べ~』(14・日本テレビ系)、『ヒガンバナ~女たちの犯罪ファイル~』(14・日本テレビ系)、『民王』(15・テレビ朝日系)、映画は『暗殺教室』(15)、『全員、片想い』(16)に出演。劇場アニメ『名探偵コナン 業火の向日葵』(15)、『DCスーパーヒーローズvs鷹の爪団』(17)では声優を務めた。2016年3月からはJY名義でソロ歌手としても活動。2018年には、長編映画初主演作となる『レオン』が公開される。