キャンペーンは、ほぼ自社サイトでのみ宣伝されており、時刻表にも一切掲載されていない。それでも、毎シーズン数百人規模の利用があり、年々増加しているという。
「最初は関西圏からのご利用をイメージしていましたが、実際には首都圏の方のご利用が多いです。東京〜大垣間の夜行快速”ムーンライトながら”でもギリギリ間に合いますが、実際には岡山や尾道で一泊される方が多いようですね」(中野氏)。
利用者の年代は20代、40代、60代が多く、30代、50代はやや少ない。大学生など、比較的休みが自由に取れる20代、仕事や立場が落ち着き休みも取れる40代、退職して時間ができた60代に好まれるということ のようだ。
多彩な使われ方がされる18きっぷ
男女比は、若干男性が多め。カップルや夫婦での利用も多い。韓国好きの女性が、鉄道好きの恋人や夫を誘って利用するというケースもあるそうだ。「アンケートによって、お客様のご利用の仕方を調査しているのですが、最近はリピーターの方が増えて、青春18きっぷの利用の仕方も多彩になっています。例えば、サンライズ出雲で出雲市まで来て、しばらく観光したあと、青春18きっぷを使って山陰本線を下関まで来るとか」。
ほかにも、広島まで夜行バスで来て、広島・山口のJR線に乗ってから来るケース、大分や熊本に飛行機で入り、青春18きっぷで九州を旅してから下関に来るケースなど、様々な使われ方をしている。中には、北海道から青春18きっぷ5回分を使い切って下関まで来た人もいたという。18時頃までに下関駅に着けば、あとは寝る場所も食事も心配ない。往復、つまり2泊で9000円なので、宿代わりに使う人もいるだろう。