――ドラマでの最初のセリフは?

「あ、大門先生」です。病院のベッドで寝ている時に大門先生が登場する場面。大門先生に気づいてから言うところがポイントでした。一番印象に残っているシーンは、やっぱり最後。4行ぐらいですが、今回一番長いセリフでした。

一言だけ「ごめんなさい」というシーンでは本当に申し訳ない気持ちを込めましたが、監督からは「そこは深く謝らくて大丈夫」「明るく軽い感じで」と言われて。文字を読み込んでいるだけでは伝わらない感情でした。

――ご自身の演技を振り返ってみていかがですか?

うーん……100点です(笑)! 今の自分ができることは出し尽くせたと思います。下手なりに今の自分を表現して、レッスンの成果も生かせました。足が痛くても選考会に出ようとするシーンがあるんですが、米倉さんが「遥はバレエが大好きで選考会になんとかして出たいと思ってるから、その感情をもっと出すように」とアドバイスしていただきました。

  • 井本彩花

コンテストで流した涙の意味

――デビュー3カ月で人気ドラマ出演。しかも、共演は大先輩の米倉涼子さん。周囲の状況についていけなくなりそうですね。

本当にびっくりです。でも、やるしかない。最初にドラマのことを聞いた時は「えー!?」と驚くしかなくて(笑)。本当に自分が演じることができるのか、不安だらけでした。でも、「できる!」と自分にひたすら言い聞かせて、思い込んで解決しました。

――多くのスタッフが見守る中で、カメラの前に立つと現場の空気に飲み込まれてしまいそうです。

意外と冷静でした。たくさん人がいても何も思わないというか。全日本国民的美少女コンテストでも同じで、ファイナリストまで残って舞台に立つことができているわけだから「やるしかない」。

井本彩花

――グランプリに選ばれた時、涙を流されていましたね。どのような感情の涙だったんですか?

うれしいという気持ちと驚きといろいろな感情が混ざっていました。でも、「びっくり」が一番かもしれません(笑)。あの時、自然と涙が溢れてきて。普段からあまり泣かないタイプなんですけど……あれは「うれし涙」だったんですかね。「うれし涙」というものを、グランプリになるまで流したことがなかったので。

――お母さんも当然うれし涙を。

めっちゃ泣いてました(笑)。結果が発表されてホテルに帰るまでは会えなかったんですが、私を見ると「おめでとう」と祝ってくれて。お母さんが泣いていたのは発表の瞬間で、メイキングのカメラに映っていました。ホテルではすでに泣きやんでいました(笑)。

――お母さんがそれだけ喜んで涙する姿は、これまで見たことありましたか?

全くありませんでした。喜んでくれてよかったです。

迷っていた将来の夢

――デビュー3カ月で何か変わりましたか?

学校以外は東京でお仕事があるので、バレエに通う時間や友だちと遊ぶ時間が減ったり、そういう変化はあります。でも、友だちは前と変わらず接してくれています。

――いずれ上京も。

一人で上京は絶対にしたくないです(笑)。さびしい……。せめて誰かと一緒がいいです。恐い(笑)。

――もうちょっと先ですかね(笑)。武井咲さんに憧れているそうですね。会う機会はありましたか?

グランプリをいただいた時に武井さんと一緒の取材があって。「おめでとう。本当に良かったね」と言ってくださって、うれしかったです。緊張して何を質問すればいいのか分からなくて、好きな食べ物を聞きました。うどんでした(笑)。

  • 井本彩花

――ステージでは緊張しなくても、武井さんの前では緊張すると(笑)。

はい(笑)。

――数カ月前までは、まさかこんな年になるなんて想像もできませんでしたよね。もともとの夢は?

本当に迷っていました。バレエをこのまま続けて海外に留学しようと考えてもいました。そういう時に、お母さんさんからコンテストが開催されることを教えてもらって、挑戦してみることにしました。3年前も受けてみたかったんですが、当時小5で年齢的に受けられなかったんです。

――これからの目標は?

今回は1話限定のゲスト出演でしたが、レギュラー出演してみたいなと思います。それから、学園ドラマにも出演してみたいです。

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■プロフィール
井本彩花(いもと・あやか)
2003年10月23日生まれ。京都府出身。A型。身長162.5センチ。2017年8月開催の「第15回全日本国民的美少女コンテスト」で応募総数8万150通の中からグランプリに選ばれ、芸能界デビュー。