美人エフェクトなどおなじみの機能も盛り込む
このほか、ASUSのスマホで定評のある「美人エフェクト」も、もちろん搭載。ポートレートやセルフィーで肌を明るくなめらかにするだけでなく、目を大きくしたり輪郭を細くした「盛った」写真も撮れる。なお、撮影した写真に後から美肌加工を加えることもできるので、いろいろ試してみて自分なりのベストを見つけたい。「美人エフェクト」は写真だけでなく、動画でも有効だ。
試用期間にさまざまな写真を撮ってみたが、カメラに注力したモデルというだけあり、オート撮影で料理から人物、風景までオールマイティに撮れるという印象だ。最近は多彩なカメラモードを搭載する一方で、設定の切り替えが面倒なスマホも多いが、「ZenFone 4」のカメラのUIは比較的シンプルで、現在使用中のモードがテキスト表示されるなど、わかりやすい点にも好感が持てた。
プリインストールされているアプリ「Selfie Master」を使えば、「美人エフェクト」をかけた状態でのLive配信も簡単にできる |
シンプルでわかりやすいカメラUI。今どちらのカメラで撮影しているのか、モードは何かなどがはっきりわかる |
アプリやUIもシンプルに分かりやすく
シンプルなのはカメラだけでなく、プリインストールされているアプリなども必要最低限。もともと「ZenFone」シリーズはプリインストールアプリが多いという印象があったが、筆者も参加したグローバルの発表会で、「意識して数を絞った」と説明されていたとおり、かなりすっきりとしている印象だ。
一方で「ZenFone」シリーズで人気の便利機能は、引き続きしっかり搭載されている。日本語文字入力にATOKが採用されているほか、わかりやすくカスタマイズ性にも優れる独自の「ZenUI」も健在。さらに最新のZenUI 4.0では、SNSのアカウント使い分けに便利な「ツインアプリ」や、いざというときに安心のSOSを発信できる「ZenUIセーフガード」などの新機能も追加されている。
通知メニューからワンタップでメモリーを解放したり、自動起動するアプリをストップできるなど、かゆいところに手が届く |
ツインアプリでは、SNSアプリを複製するような感覚で、複数のアカウントを使い分けることができる |
「ZenUIセーフガード」のSOS機能では、電源ボタンを3連打すると事前に設定した先に電話を発信。同時に位置情報付きのSMSを送信できる |
最後に今回「ZenFone 4」を試してみて、個人的に気に入ったのがサウンドだ。ヘッドホンではハイレゾ再生をサポートするほか、DTS Headphone Xにも対応。イコライザー機能「オーディオウィザード」のUIが一新され、好みに合わせた音に簡単に切り替えられるほか、ヘッドホンごとに最適なプロファイルを設定できる機能まで用意されている。
スピーカーは、モノラルのデュアルスピーカーを搭載。下部のほか受話口からも音が鳴り、擬似的にではあるがステレオサウンドが楽しめる。音楽だけでなく、動画やゲームもその薄さからは想像できないなかなかの迫力で、映画にもぐっと入り込むことができた。
デザイン、基本スペック、カメラ、UI、サウンド、さらにバッテリーも3300mAhとたっぷり2日は使え、どこをとってもほとんど不満を感じるところのないバランスのとれた端末だというのが、試用を終えた率直な感想。特にカメラはUIがシンプルで使いやすく、何でもオートで手軽に撮りたいという人には最適だろう。際立った個性もない代わりに、シンプルで扱いやすく、いかようにも使いこなせる。その意味では飽きの来ない1台と言えそうだ。