ペン入力の需要を再び掘り起こせるか
Note8の最大の魅力は、本体に収納できる「Sペン」の存在だ。一般的なスマホ用の静電容量式ペンとは異なり、Sペンは定評のあるワコムのデジタイザー技術を採用。紙にペンを走らせるように自然な書き味を得られる。従来のNoteシリーズ同様、ペンは本体に収納できるので持ち歩きにも便利だ。
たしかに、最近ではフリック入力を使いこなす人が増えており、音声入力の実用性も高まってきた。だが、紙の手帳を持ち歩くビジネスパーソンなら、Sペンの機能をすぐに使いこなせるはずだ。黒い待ち受け画面に直接メモを書ける「画面オフメモ」など、買った当日から実戦投入できる機能も揃っている。
さらにサムスンは、ペンをコミュニケーションに活用する「ライブメッセージ」機能を押し出してきた。手書きの筆跡のアニメーション表示をSNSで共有できる機能で、端末に依存しない形式のためiPhoneユーザーにも送れるのがポイントだ。
Note8の発売まで3年の空白があったことで、スマホ市場におけるペン入力の需要は冷え切ってしまった印象がある。その一方で、ペン入力はiPhone Xにも真似できないNote8だけのユニークな特徴だ。スマホでペンが使えることのメリットを訴え、再び市場を盛り上げていくのがサムスンの狙いといえる。