アニメソング中心のライブイベント「Animelo Summer Live 2017 -THE CARD-」(アニサマ)が、8月25日から27日まで、さいたまスーパーアリーナにて開催された。初日に人気アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』シリーズからSOS団(平野綾、茅原実里、後藤邑子)が11年ぶりに出演しトップバッターを務めたことを皮切りとして、3日間で様々なサプライズや夢のコラボレーションが続いた。今回は、その内の2日目のステージをレポートしたい。
開場後、15時を回ると場外では突然雨が降りだし、16時の開演直前には既にほとんどの観客が席についていた。その多くが「初日と同じようなサプライズがあるか?」と胸をときめかせていたであろう中で、ライブパフォーマンス中の諸注意を促すTVアニメ『けものフレンズ』のスペシャル映像が流れると、場内からは歓声があがる。
この日のトップバッターは、angelaとfripSideのコラボレーション。ハードなテクノポップを得意とするangelaは、活動歴24年のベテランユニットだ。互いに男女2人組というメンバー構成をネタにしたfripSideとの小気味のよいMCや、被り物を装着しながらの演奏となった「全力☆Summer!」(TVアニメ『アホガール』オープニングテーマ)でのステージングなど、煽り上手な2人らしさを見せ、お祭り番長としてのミッションを果たしきった。
2組目に登場したのはKING OF PRISM。2013年から2014年にかけて放送されたTVアニメ『プリティーリズム・レインボーライブ』からの公式スピンオフ作品で、アニメ映画『KING OF PRISM by PrettyRhythm』より声優・寺島惇太、蒼井翔太、斉藤壮馬、畠中祐、八代拓、五十嵐雅、永塚拓馬、内田雄馬の出演となる。2016年1月に公開されたこの作品は、観客が字幕を読む"生アフレコ"の応援上映という手法が話題となり、大ヒットを記録した。2017年6月からは続編映画『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』が公開され、人気も日ごとに高まっている。
パフォーマンス開始直前、初めて『KING OF PRISM』シリーズを知る観客に向けた特別アニメーションが流れる。映像内に登場したのは主人公・一条シン(CV:寺島)だ。これも観客が字幕を読む"生アフレコ"の応援上映方式で、学校屋上から観客に向けて言葉を投げかける内容となっており、こちらから「だいじょうぶー!」などと返答を続けていく内に、その世界観に引き込まれていく。
ステージに揃った8人で披露されたのは、『KING OF PRISM by PrettyRhythm』のラストでシンが歌った「ドラマチックLOVE」。寺島を含む8人のキャストが登場し、キッチリと歌いあげる。
この日、ソロ名義でのステージも控えていた如月ルヰ役の蒼井も登場し、声優陣に向けて女性ファンから黄色い歓声が飛ぶ。寺島と蒼井がステージで2人きりになり、次の曲へと移ろうとした直後、「ちょっと待った!」の声とともにTRF・DJ KOOがサプライズで出演。『プリティーリズム・レインボーライブ』には彼を思わせるキャラ・DJ Coo(CV.森久保祥太郎)も登場していただけに、このコラボには大きな歓声があがった。
『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』の挿入歌「CRAZY GONNA CRAZY」を3人で披露し、最後は8人全員揃っての「EZ DO DANCE」(『KING OF PRISM by PrettyRhythm』挿入歌)だ。ステージ終了後、スクリーンには再びシンが現れ、ファンは"生アフレコ"で彼に応える。最後にはシンが「あなたの世界がプリズムに輝いて見せますように」とメッセージを送り、ステージを締めくくった。
2000年代後半から活躍してきたスフィアやfripSideなどの実力者と、ここ数年でアニサマに連続出演してきたi☆Risや蒼井ら若手の面々が、がっつりとぶつかりあった2日目。4年ぶりの登場となった中島愛は、緑色のサイリウムが会場一面に灯される中で「TRY UNITE!」(TVアニメ『輪廻のラグランジェ』オープニングテーマ)を歌い、「私の原点、デビュー曲を歌いたいと思います」というMCから「星間飛行」(TVアニメ『マクロスF』挿入歌)も歌い上げた。意外にもこの曲はアニサマでは初披露、惜しみなく代表曲を歌う姿に観客も大いに盛り上がった。