Appleは9月22日のiPhone 8、iPhone 8 Plusの発売に続いて、11月3日にiPhone Xを発売する。有機ELディスプレイを搭載し、ホームボタンを排除した製品はユーザー体験に大きな変化をもたらすことになる。

Appleとしてスマートフォンに取り組んできた10年間、ホームボタンという操作の基本を捨て、新しいジェスチャーによって代替したことは、思い切った判断と指摘できよう。また、生体認証の方式を指紋から顔へと変更した。今回は、顔面認証を実現するTrue Depthカメラについての話だ。

iPhone Xの有機ELディスプレイを搭載した前面部は、一部分だけ、黒くせり出している。Appleの開発者向けサイトでは、「センサーハウジング」という名前で呼ばれている部分である。

iPhone Xのセンサーハウジング部分

タッチ&トライの際、iPhone Xで撮影したビデオを再生しようとすると、ディスプレイ全体にビデオが表示され、センサーハウジングの部分のビデオは切り取られて見えない状態になっていた。ダブルタップをすれば、これまでのiPhoneのように、ビデオや写真のサイズを全体表示できるようフィットさせることができるが、完全に全画面で再生しようとすると、センサーハウジング部分が表示できない、という経験をすることになる。

以前の記事でも触れたが、センサーハウジング部分の右側を下にスワイプすることで、コントロールセンターを呼び出せる。下からスワイプするよりも短い距離でコントロールセンターの呼び出しができるが、片手だけでの操作は、筆者の手の大きさでは諦めた方が良さそうだ。