「SOLID BASS」のBluetoothヘッドホン
主要製品シリーズではBluetooth対応が進められ、重低音再生が特長のSOLID BASSシリーズには「ATH-WS990BT」と「ATH-WS660BT」を追加。いずれも53mm径の「ディープ・モーション・ドライバー」を搭載、装着感と広い空間をを両立させた「2レイヤード・イヤパッド」を採用した。対応するコーデックはaptXとAAC、SBC。
ATH-WS990BTは、アクティブノイズキャンセリング機能を搭載。イヤパッドを装着したまま外部の音を確認できる「ヒアスルー」機能も備え、利便性も考慮した。有線接続時はハイレゾ再生にも対応する。カラーバリエーションはブラックとブラックレッドの2色。
ATH-WS660BTは、ノイズキャンセリング/ハイレゾ非対応ながら、有線接続時の再生周波数帯域は8Hz~29kHzと特性的にはじゅうぶんなスペックを備える。バッテリー持続時間は40時間(ワイヤレス再生時)とATH-WS990BTの30時間を上回り、重量も220gとATH-WS990BTより80gも軽く、単純に弟分とは片付けられない長所を備えている。
サウンドチェックだが、SOLID BASSシリーズらしい重低音寄りの音作りは健在ながら、レスポンスは速く低域もソリッドで、前代と比べると筋肉質に仕上がった印象だ。アルミ製エンクロージャは不要共振を抑えるために採用されたというが、質感を高めることにも貢献している。
防水性能を備えたスポーツイヤホン
スポーツシリーズのSONIC SPORTSでもBluetooth対応が進められ、「ATH-SPORT70BT」と「ATH-SPORT50BT」の2製品を投入。どちらもIPX5グレードの防水性能を備え、激しい運動中にも安定した装着感をキープするセキュアフィットイヤハンガーを採用するが、上位のATH-SPORT70BTにはカーボンコーティングを施した高音質振動板と、装着したまま周囲の音を確認できるヒアスルー機能が用意される。対応コーデックもATH-SPORT70BTはAACとSBCのところ、ATH-SPORT50BTはSBCのみとなる。
Bluetoothレシーバ兼ヘッドホンアンプに注目
Bluetoothレシーバ兼ヘッドホンアンプ「AT-PHA55BT」も注目の製品だ。コーデックはaptXとAAC、SBCにくわえLDACをサポート。エンコーダ部分がオープンソース化されたことに伴い、今後急速にスマートフォンなどでの対応が進むと予想されるLDACに対応したことは、ワイヤレスでも高音質を狙うユーザ層には注目となることだろう。
出力抵抗値モード切り替えスイッチの搭載もうれしい。内部回路を切り替えることで、使用するイヤホンのドライバーがダイナミック型の場合は抵抗をかけ、バランスドアーマチュア(BA)型の場合は抵抗をかけない、という使い方が可能になるのだ。連続再生時間は最大約8時間と控えめだが、薄型・軽量で持ち運びやすいのがうれしい。
ほかにも、Bluetoothイヤホンのエントリーモデル「ATH-CK200BT」と「ATH-S200BT」、ATH-MSR7の特別仕様限定モデル「ATH-MSR7SE」、A2DC端子搭載イヤホン向けBluetoothアダプターケーブル「AT-WLA1」、A2DC端子に対応したリケーブル「HDCシリーズ」と気になる新製品が目白押し。次の1年のオーディオテクニカに期待しよう。