ブース展示はIoTのハードウェアだけではない。カメラとサーモカメラを利用した「感情・体調センシング」は、パナソニック独自アルゴリズムによるソフトウェア技術を示す例だ。

「感情・体調センシング」の展示

カメラとサーモカメラで人の感情や体調を推定する

従来のセンシング技術は顔の画像から表情を読み取ったり、脈拍数から眠気を予測したりと限定的なものにとどまっていた。これに対してパナソニックが展示したセンシング技術では、表情や瞬き、脈拍、皮膚温度、放熱量を組み合わせることで、人の感情や体調を推定できることが特徴になる。

具体的な応用としては体調の変化を察知して動作を変えるエアコンや、運転中に眠気を察知することで温度やBGMの音量を変える自動車、人を笑顔にするロボットといった例をパナソニックは挙げている。

また、人の感情を読み取ることができれば、接客の現場も変わりそうだ。これまでは熟練した販売員しかできなかったような接客が可能になり、マーケティングへの活用も期待できるという。こうした柔軟な対応を可能にすることで、より快適で住みよい社会を実現するというのが、パナソニックのIoTが目指す世界観といえるだろう。