「映画のまち調布」の中心的存在

C館は特に、「映画のまち調布」を体現する施設となっており、地下1階~5階の施設内で大型シネマコンプレックス「イオンシネマ シアタス調布」が2~4階を占める。11スクリーン・総座席数1,672席と、同社の中でも最大級の規模を誇る施設であり、東日本初となるプレミアム・スクリーン「グランシアタ―」(一律3,000円)など、特色のあるつくりになっている。

トリエ京王調布のC館

C館の1階には7店舗あり、2~4階は「イオンシネマ シアタス調布」となる

グランシアタ―は、アジア圏で初めて仏・キネット社製の最高級シート「ダイアモンド・クラス」を採用し、全36席のみで通常の2倍以上のゆったりスペースを確保したくつろぎ空間となる。高級レザーの専門シートは、座り心地を追求した設計により、頭部・背中・腰を包み込む電動リクライニングシステムを搭載している。さらにドリンクもセットになっており、いつもよりぜいたくなひとときが楽しめるだろう。

大型シネマコンプレックス「イオンシネマ シアタス調布」のエントランス

スクリーン3は全36席のみの「グランシアタ―」

また、都内シネコン最大級となる530席を備える10番スクリーンには、東日本で初となる立体音響テクノロジー「GDC featuring dts-X」を搭載。大型スクリーンの映像とイオンシネマ独自の4ウェイ立体音響システム「ULTIRA(ウルティラ)」と組み合わせ、より臨場感のある映像が楽しめる。そのほか、6番スクリーンには、シートが映画と連動して動き、雨や煙などの演出で五感を刺激する「4DX」(鑑賞料金+1,000円)も導入している。

都内シネコン最大級となる530席を備える10番スクリーン

6番スクリーンは「4DX」仕様

猿田彦珈琲の初志を具現化

1階のショップエリアには、産地直送レストラン「産食グリル&生パスタ カムラッド」やラーメン・バル「鶏蕎麦十番 ICHIKORO」などの飲食店や、サイクルショップ「コギー」も出店。コギーでは、価格もお手頃で女性も気軽に楽しめるようなエントリーモデルの自転車も取りそろえるほか、レンタサイクル(1日2,000円~/損害保険料込み)も展開する。周辺には深大寺や多摩川もあり、ここを起点にサイクリングを楽しむのもいいだろう。

1階のショップエリア

サイクルショップ「コギー」からサイクリングも可能

そして、猿田彦珈琲の最大店舗にして、創業時に代表取締役の大塚朝之氏が構想した店舗を実現した「猿田彦珈琲 調布焙煎ホール」も、このC館にある。同店は焙煎機4台を備えた焙煎工房兼旗艦店であり、コーヒーが作られていく全ての工程をガラス越しに見ながらくつろげる。

猿田彦珈琲の最大店舗の「猿田彦珈琲 調布焙煎ホール」

焙煎機4台を備えた焙煎工房もあり、コーヒーを飲みながらその様子を見ることができる

コンセプトは「生体展示」と「王道」。コーヒーを飲む・体験する、その時間が最もおいしい記憶になるように、リビングのような居心地の良さと、焙煎工房でコーヒーマンが働く姿を眺められる空間にこだわった設計となっている。テラス席も含めると108席あり、それぞれの席はカウンターやテーブル、ローテーブルと、訪れる人のスタイルに合わせて思い思いに過ごせる空間にしつらえられている。側には写真集や雑誌、絵本などもあるのもうれしい。

コンセプトは「生体展示」と「王道」。席も自分のスタイルで選べる

メニューは通常のコーヒーやエスプレッソ、フラッペのほか、新宿駅直結の「猿田彦珈琲とティキタカアイスクリームのお店」から展開を始めた「アイスクリーム」(税別450円~)、また、同店限定の「寿太郎ホットケーキ」(税別720円/ホットケーキ3枚)も取りそろえる。

「アイスクリーム」(税別450円~)

「季節のフルーツパンケーキ」(税別1,100円)

同店の展開に関して大塚氏は、「特にこの1年半、いろいろな展開をしてきましたが、この調布店は創業時にイメージした、いろいろな人がそれぞれのスタイルで楽しめる空間をやっと実現できた場所だと思います。その意味では、『猿田彦珈琲劇場』第一章のフィナーレになる店舗です」と語る。フィナーレと言いつつ、今後に関しても「面白いことをやりたい。それに尽きますよ」と笑顔を見せてくれた。

C館の前にはレール跡が残されている

各館1階には、店内の雰囲気を感じられるガラス窓やテラス席を設置することで、調布の街に馴染む空間になることを意識している。また、壁面には色を変えられる照明の疑似窓が設けられており、季節にあわせて様々な色に街を照らす。特にC館周辺では、かつて地上にあったレール跡が残されており、自然を感じられる木製のプレイルームも設けられている。調布の街に馴染む新しい空間が、また新しい賑わいを生み出してくれることだろう。

サイクルポットやチョークを使って自由に描けるキャンパスロード、木製のプレイヒルなども