me&starsでは山田さんの人脈を活かしてタレント・俳優がライブ配信を行う予定で、ほかにインフルエンサーや「さまざまな分野のトップオブトップを招いて体験価値を提供したい」(佐藤氏)。これまでも握手会といった芸能人とファンが触れ合う機会は存在していたが、山田さんが大切にしたい価値は「1対1」にあるという。
「アイドルやミュージシャンはファンクラブを持っていたりするが、大勢いる中で一人に(何かを提供する)ということはない。もちろん、お金の問題によることも大きいけど1対1という価値の強さはある。これがほかのサービスとの差別化に繋がるのではないか」(山田さん)
構成作家がミーアンドスターズに在籍することで、さまざまなコンテンツを「最初は週に1本」(佐藤氏)のペースで提供していくが、あくまで狙いは「スターに声をかけ、ゼロイチで立ち上げる魅力を楽しんでもらうところにある。ファンと一緒に体験を作る価値、面白い奇跡が起こることを楽しんでもらいたい」と山田さんは話す。
山田さんは現時点で竹村氏が作った企画案を30個程度、目を通しているというが「正直、ふざけるなと言いたくなるようなものもあるが(笑)、最初に(コンテンツの傾向を)縛ると出てくるものが限られてしまうので、初めは自由にやっていけるように頑張る」と意気込みを口にする。
ただし取締役としての考え方について問われると、就職経験がなく、勉強も放棄していたという自虐を交えつつ「何も詰め込んでいなかったから、頭に相当余裕がある。いろんな勉強をしていきたい」と、経営者としての経歴はこれから積み上げていく心積もりのようだ。
山田さんは単なる取締役ではなく「CIO」、Chief Innovation Officerというコンテンツを生み出し続けるイノベーションの旗振り役を求められている。「数字や文字が苦手」と語って笑いを誘った山田さんだが、経営管理面は佐藤氏というシリアルアントレプレナー(連続起業家)に任せつつ、いかに多くのユーザーを獲得できるプレミアムコンテンツを取り揃えられるかが、"経営者"としての第一歩となりそうだ。