ボムの神様が味方してくれた?
「Error」の歌唱後には、声優番組レーベルPHONONチャンネルで配信中の「ハニプラTV 8/pLanet!!の課外授業に行ってみよー」のダイジェスト映像が流れる。そして、「ハニプラTV」の名物キャラクター・主任ちゃん司会のもと、「ハニプラTV最終決戦」が行われた。本企画は番組内にて学年対抗で行われていた対決の雌雄を決するもの。番組内では自己紹介、課外授業、抜き打ち実力テスト、昼の部「Sweet編」では連想イラスト対決を行ったが、「Bitter編」で行われたミッションは「風船爆弾対決」であった。
本ミッションは、設けられたテーマ内に属する種類の名前などを答える、いわゆる山手線ゲームのようなもので、風船が爆発したチームが負けというもの。ミッション名が読み上げられると、「爆弾と言えば、吉岡の愛称である『ボム』『ボム岡』だ!」と、先生方がすぐさま反応する。会場中がボムコールで包まれるなか、吉岡は「爆弾と言えば私」と意気込んでいた。最後まで勝ち残ったチームには100pt(今までやってきたミッションの合計を超える点数)が与えられるということで、全チームに優勝する可能性があるなかミッションがスタート。見事に勝利を収めたのは、先ほど「ボム」という愛称から会場を盛り上げた吉岡の学年である2年生チームだった。
「ボムの神様が味方してくれた」「『絆のポラリス』だから」と、仲睦まじい様子で勝利をかみしめる3人に用意されていたのは「おいしいキャンディー」、そして新しい楽曲が制作されるというプレゼント。社本は「君はレモネード」「絆のポラリス」に続きどんな曲を書いてもらえるのか、と過去のことについて触れながら、「2年生一丸となって一緒に歌っていこうと思う」と意気込みを真剣に語っていた。
ライブならではのパフォーマンス、「ハニプラ」の真骨頂
「ハニプラTV最終決戦」が終わると、「Bitter」にちなみ「恋バナ」をテーマにしたトークをキャラクターたちが繰り広げる特別ストーリーが上映される。そのストーリーの流れのまま続いて披露されたのは、恋心をミツバチの習性に例えた「Sugar Sugar Bee」だ。本曲はふわふわした曲調にのせて”好きなクセに嫌いなフリ。なんだか意地悪しちゃう”、”本当はね、気づいていた、心のなかの好きかも”といった複雑な恋心を綴った楽曲。吉井、社本、金魚、和氣、澤田は可愛らしい歌声を響かせ、ライブならではのパフォーマンスで会場を魅了した。
続く「Tiny little letter」は綺麗なメロディーが特徴のしっとりと聞ける曲で、吉岡、青野、金魚が丁寧に歌い上げる。”ほんの小さなことも大事に思える 溢れる想い乗せた Tiny little letter”というラストのサビ部分で見せた表情と歌声から、歌詞通りの「溢れる想い」を感じ取った先生方も多かったのではないだろうか。
いよいよライブもラストスパート。MCを挟んだあとに選ばれた楽曲は「ハニプラTV」のED曲にも使用されている「スクールディスコ」だ。先生と生徒のやりとりを歌詞に取り入れた本曲では、“先生、メガネ~”、“こらっ、先生はメガネじゃありません”、”スクールディスコ?”、”スクールディスコ!”といったコール&レスポンスがお決まりとも呼べる一曲。吉村が”みんなで~?”、”へい、へい、へい!”というコール&レスポンスを「楽しい!」ということが十二分に伝わってくる表現で魅せた。この表現は、「ほたる」がライブを楽しむ姿と舞台に立っている吉村が重なって見えたほどに印象的であった。
「スクールディスコ」が終わると舞台に「ハニプラ」メンバー全員が登場し、2017年4月12日にリリースとなった「DREAMER」を熱唱。アップテンポで夢を後押しするような応援ソングを、ライブを駆け抜けてきた疲れなど見せることなく笑顔で歌い上げ、舞台を後にした。
サプライズにメンバーが涙、3rdライブへ
まだまだ「ハニプラ」が舞台で躍動する姿を見たいという先生方の熱いアンコールに応えて、「2ndライブTシャツ Bitter」に着替えたメンバーがタオルを持って舞台へ再び登場。アンコール曲に選ばれた「先手必勝スマイル」では、「私たちもまだまだ楽しみたい!」という想いが伝わってくるくらいにパワフルに歌い、そしてタオルを振り回していた。本曲は1stライブ、またSweet編でも構成になかった曲だったため、「待っていました!」という先生方も少なくなかったのだろう。メンバーが歌い終えた後にはその想いがひしひしと伝わってくるくらいの歓声が巻き起こっていた。
「先手必勝スマイル」を歌い終えた後は、アンコールへの感謝の言葉と共に、グッズ紹介、告知コーナーが設けられた。告知では本ライブのDVDが発売すること、『エビスト』のコミカライズ化、そして橘彩芽のソロ曲「U・RA・RA」が4月よりゲームに追加されることが発表された。これまで「ハニプラ」は全体曲、グループ曲を中心に発表してきたが、1年の時を経てついにソロ曲プロジェクトが始動する。この発表に会場から驚きと歓喜の声が多数あがっていた。
告知が終わると吉井が、「1st以上の先生方の熱気と、何より『エビスト愛』が伝わるステージだった」と先生方への感謝の気持ちと共に「私たちの成長、これからもずっと見守っててください」と今後の意気込みを語る。その後のバトンを受けた社本は『エビスト』、「ハニプラ」がもうすぐ1周年を迎えることを振り返りつつ、メンバー全員でステージに立てていることが嬉しい、と万感の想いを語る。少しはにかみながら「この8人と、そして先生方と一緒にライブをしていきたい」「一つ一つを大切に大事に頑張っていきたいと思っていますので、先生方、ついてきてくださいますか?」と、未来へ繋がる熱い言葉を語った彼女には惜しみない拍手が送られた。
そんな温かい空気の中、本ライブ最後の曲「BLUE MOON」のイントロが流れ始める。本曲はしっとりとした全員曲で、ライブのラストに相応しい一曲だ。しっとりと最後を締めくくるんだという空気が流れていたが、イントロ部分で音飛びが発生。「なんだ、なんだ」と困惑する会場に突然、2016年5月初めて「ハニプラ」がライブを行った「Take On Me」の映像が流れ始める。「何が起きているのか」という戸惑い、そして「何が起きるのか」といワクワクが入り混じった空気のなか、その後も1stライブのダイジェスト、2ndライブのダイジェスト映像が流れ、そして現れた映像は、「next……」という文字。この時点で分かっていた先生方もいたであろう。本日一番の歓声のなか2017年11月12日、桜木ひなた、そして社本悠の誕生日であるその日に赤坂BLITZで3rdライブが行われることがサプライズで告知された。
実はメディアには直前に運営側からお知らせがあったが、そのときも「先生はもちろん、まだメンバーにも伝えていません」と言われていた本当のサプライズ。ゆきなと同じくプロ根性がありつつも人一倍楽しそうに歌う和氣、本日のライブで笑顔が光った吉村、「BLUE MOON」のイントロで音が飛んだ時には冷静に対処していたメンバーみんなが涙していた。先生方は、嬉しさのあまり涙したり、サプライズに喜ぶメンバーを見て「おめでとう!」と言葉をかけたり、隣の先生と手を取り合い笑顔を浮かべたりなど、それぞれが感情を露わにしていた。
この涙と歓喜は間違いなく、サプライズの発表がきっかけだろう。しかし、「嬉しい」という喜び、「ありがとう」という感謝の気持ちが如実に伝わってきたのは、「ハニプラ」メンバー、運営、そして先生方によるコンテンツへの「愛」を感じたからだ。サプライズ発表を受けた社本は「『8/pLanet!!』は私を一から支えてくれた。本当にこのメンバーじゃなかったら嫌だった」と抑えきれない涙を流しながらも、先生方に溢れる想いを懸命に伝える。自分も涙していたがすぐに気丈に立ち振る舞った青野、そして涙しながらも一言、一言かみしめてみんなの言葉を聞いていた金魚はそんな社本を優しく見守る。3年生コンビがひなたを支える、そんなワンシーンが垣間見えた。
涙のサプライズの後に歌った「BLUE MOON」は、抑えきれない感情からしっかりと歌えない部分も。その姿を見てか、先生のなかにはメンバーと一緒に歌う方々の姿がちらほら見られ、「なんて温かいコンテンツなのだろう」と、胸も目頭も熱を帯びて仕方がなかった。「BLUE MOON」の歌詞には”大好きだよ、これからもずっとよろしくね”、”ありがとう 共に進もう輝く未来へ”という一説がある。これほどこの空間に相応しい曲は他にはなかっただろう。すべての感謝の気持ちがこのライブのこの曲に込められていた。
「生の歌声を届けることでしか生まれない感動を広めたい!」という『エビスト』のコンセプトは間違いなくこのステージで体現されていた。続く3rdライブ「行くぜBLITZ! 青春の想いを込めて!」の会場である赤坂BLITZでは、どのような感動が生まれるのだろうか。進化する「ハニプラ」の歩みはまだまだ止まらない。
「8 beat Story♪ 8/pLanet!!「2時間目の授業は…」セットリスト
昼の部
M-01 | Go Live!! | 和氣、吉村、澤田 |
---|---|---|
M-02 | カナエルミライ | 社本、吉井、吉岡、青野、金魚 |
M-03 | BoyFriend | 社本、吉井、金魚、和氣、吉村 |
M-04 | ファンタジア | 8/pLanet!! |
M-05 | 絆のポラリス | 社本、吉井、吉岡 |
M-06 | 秘密の部屋の女の子 | 吉村、澤田 |
M-07 | Sugar Sugar Bee | 社本、吉井、金魚、和氣、澤田 |
M-08 | オーバードライブ | 吉井、青野、吉村、澤田 |
M-09 | スクールディスコ | 社本、吉井、金魚、和氣、吉村 |
M-10 | DREAMER | 8/pLanet!! |
【ENCORE】 | ||
M-11 | それゆけ!!乙女のミッション! | 8/pLanet!! |
M-12 | BLUE MOON | 8/pLanet!! |
夜の部
M-01 | Toi et Moi | 社本、和氣、吉村 |
---|---|---|
M-02 | INNOCENT | 社本、青野、金魚、和氣 |
M-03 | Count It Down | 青野、金魚、吉村、澤田 |
M-04 | ファンタジア | 8/pLanet!! |
M-05 | Still. . . | 青野、金魚 |
M-06 | Error | 社本、吉岡、青野、澤田 |
M-07 | Sugar Sugar Bee | 社本、吉井、金魚、和氣、澤田 |
M-08 | Tiny little letter | 吉岡、青野、金魚 |
M-09 | スクールディスコ | 社本、吉井、金魚、和氣、吉村 |
M-10 | DREAMER | 8/pLanet!! |
【ENCORE】 | ||
M-11 | 先手必勝スマイル | 8/pLanet!! |
M-12 | BLUE MOON | 8/pLanet!! |