宮崎カスタマーセンターが高い顧客満足度を得ている理由のひとつに挙げているのが、高い専門性だ。コールセンターで電話を受けるのは、単なるオペレーターではなく「権限を持ったエンジニア」。最初の電話一回で課題を解決できるようにする取り組みを行っているという。

「私自身もそうだが、『たらいまわし』にされることが嫌がられる」と金子センター長。お客様が困っている時間を最小限にし、サポートの体験を通じてデルのファンを増やすというのが、宮崎カスタマーセンターの根本にある考え方だ。

初回コールだけで80%の解決率を支えているのが、担当者の高いスキルと蓄積されたノウハウであり、それを実現しているのが「全員が正社員」となるセンター運営という。

正社員雇用と成果主義で、お客様満足度を昇進・昇格・昇給に反映させ、さらにキャリアアップの道も用意する。これによりサポートの質が向上し、日本人はあまりサポートに満足することが少ないが「ここまでやってくれた」という驚きの体験が高い評価に結びついているとした。

サポート部隊のモチベーションはお客様からの「ありがとう」メッセージだという

"ここまでやってくれる"という驚きを生むための施策。サポートで対応するのはすべてエンジニアであり、必要な手配をするための権限も持っていることが特徴だ

お客様満足度の高いエンジニアはより昇進し、給与も高くなるという。この辺の成果主義は外資系らしい

APJの中規模オフィスで最も働きやすいオフィスという表彰も受けたそうだ

以下、宮崎カスタマーセンターのオフィス内を写真で紹介していこう。

サポート部隊は大体3つのモニターを使用していた。というのも電話をかけてくるユーザーの画面をリモートで見たり、サポート用のナレッジベースをみたりと画面が多く必要なため

こちらはSNS対応の部隊。Twitterで「DELL製品壊れた」のようなツイートがあると、DMで返答をおこなう場合もあるそうだ

資格取得の補助も行っており、この写真に出ているのは比較的高度な資格保持者

オペレーターとなるレベル1エンジニアでは対応しきれない場合は、レベル2、レベル3のエンジニアが担当するエスカレーション制度を採用。ここではレベル3エンジニアが、「負荷をかけると止まってしまう」という顧客の対応として機材を預かりテストしていた

検証用の機材。サポート依頼がそれなりにある機材ならば、古い製品もストックしている

宮崎カスタマーセンターではサポートだけでなく、営業部隊もいる。ここはサポート切れになりそうな顧客に延長サポートを売るチームだそうだ

社内にはマッサージスペースとマッサージスタッフも常駐。一般的な料金と比べ、格安で利用できるそうだ