(2) 「板」と「価格」の見方・読み方:売り買いの強弱と成行で売買できる量がわかる

次は取引画面を見る上で必須になる「板」や「価格」に注目しよう。

まず「板」とはレート(価格)ごとの買い注文と売り注文の数量が並んでいる情報のカタマリのことをいう。板を見れば売買できる仮想通貨の数量や数量に対する価格が計算できる。現在注文が出ているすべての板を表示すれば、おおまかな売り買いの強弱が予測できる。

また、取引所によっては「気配(けはい)」という言葉を見かける。「売り気配」「買い気配」という風に使うが、その時点で出されている注文で一番安い売り注文と一番高い買い注文であると理解しておけば充分である。

板の例(コインチェックの取引所の場合)。コインチェックの板は、売買の区分とレートと注文数量が3列に表示されている形式。この例では、480,005円で0.005BTCで売り注文が出されているので、同価格同数量で指値買い注文を出せばすぐに約定しBTCが手に入る。その金額以下で指値買い注文を出した場合は、すぐに約定せず買い注文が板に表示される。コインチェックの場合、言葉は表示されていないが売り注文の一番安い価格(480,005円)が「売り気配」、買い注文の一番高い価格(479,957円)が「買い気配」である

コインチェックですべての板を表示できるページの一部。大量に注文したい場合に購入できるBTC量の概算を計算したり現在取引されている価格近くで、買い注文が多いのか売り注文が多いのかを調べたりするのに使える。数量が多い注文が出ている所より、少し高いところで買い注文を入れるなどの作戦を立てるのにも使える

価格に関連して「現在値(げんざいね)」についても触れておく。現在値は最新の値段であることに間違いはないのだが、それだけでは足りない。「最後に約定したときの価格」と理解しておくのと、今保有している仮想通貨の残高は現在値を使って計算されていることを知っておこう。

現在値は「Last Price」などと表記されることもある。コインチェックの場合は板の左上のほうに表示されているのが現在値

BTCBOXではチャート(取引の価格推移をグラフにまとめたもの)の上に現在値と気配値が表示されている。気配値と現在値がかい離している場合は、そこを埋めるように注文が入ってくることがある。そういった情報を瞬時につかめるようになれればデイトレーダーの道が開けるかも

現在値に保有残高をかけて計算された価格を「評価額」という。図は「Poloniex」という海外のアルトコインが取引できる取引所での例。この場合、DCRというアルトコインを236.49ほど保有しており、その時の1DCRあたりの現在値をかけると、右に表示された1.9396ほどがBTC換算の評価額になる。現在値で評価されているので、かなり低い価格での買い気配があって、それが約定すると一気に評価額が下がることになるので注意が必要だ