間近に迫るポテトチップス戦線の本格始動
そして、こうしたプレミアム商品のなかでも最高峰と言えるのが、10月に発売を予定している「KOIKEYA PRIDE POTATO 今金男しゃく 幻の芋とオホーツクの塩」である。全国の生産量の0.3%しか生産されず、市場では最高ランク価格で取引されているという希少なじゃがいもを使ったもので、価格は298円。150万袋の数量限定で全国販売される。
ブランドフルーツなどを取り入れたスイーツや飲料は、ここ数年、プレミアムブームとともに市場が拡大している。とはいえ、ブランド作物は生産量が限られ、供給体制を確保するのも難しい。
スナックというカテゴリで加工用の仕入れが可能となった背景には、産地との長年の交渉が垣間見える。「昨年の不作を受け、湖池屋はこれからも日本産100%を貫くという宣言を持って、産地を回った」(小池孝代表取締役会長)という。また、産地にある工場では、収穫期に工場の職員も共同で作業を行うことで、人手不足を補っているそうだ。
湖池屋では、プライドポテトシリーズで短期的に50億円、長期的には100億円の収益を目指しているという。じゃがいもの収穫が始まるこの秋からが、ポテトチップス戦線の本格始動となる。湖池屋では仕込みは万全といったところだが、今後続々と投入されるプレミアム商品の価値を、消費者に感じてもらえるかが勝負の鍵を握る。