台湾ASUSTeK Computerは8月17日、台北市内でスマートフォンの新製品「ZenFone 4」シリーズの発表会を開催した。「ZenFone 4」「ZenFone 4 Pro」「ZenFone 4 Selfie」「ZenFone 4 Selfie Pro」「ZenFone 4 Max Pro」の5モデルが発表され、同社の会長であるJonney Shi氏が「ZenFone 4シリーズによって、モバイルフォトにおけるベストな体験を提供し、最高の瞬間を簡単に共有できるようにする」と自信を見せた。

Jonney Shih会長

発表会のテーマは"We Love Photo"

ZenFone 4シリーズは、発表会のテーマが「We Love Photo」であったとおり、カメラ機能を重視した点が特徴だ。発表された5モデルすべてがデュアルカメラを搭載しており、機能や画質面での強化が図られている。Shih氏はデュアルカメラに加えて、120度という超広角レンズや、独自の「SuperPixel Engine」による画像処理といった点もアピールする。

ZenFone 4シリーズは発表済みのZenFone 4 Maxを含めて6モデル

イン側がデュアルカメラでセルフィー強化のZenFone 4 Selfie

今回のZenFone 4発表会はグローバル向けの端末発表だが、参加したのはアジア太平洋地域のメディアだったためか、最初に紹介されたのはセルフィー機能を強化した「ZenFone 4 Selfie」「ZenFone 4 Selfie Pro」だ。グローバルモデルの価格は、ZenFone 4 Selfie Proが379ドル、ZenFone 4 Selfieが279ドル。

ZenFone 4 SelfieとZenFone 4 Selfie Pro

2モデルとも、一般的なリアカメラではなく、インカメラ側をデュアルカメラとしているのが特徴。ZenFone 4 Selfie Proは、メイン側のセンサーに有効画素数1,200万画素のソニー製IMX362センサー、サブ側に有効画素数1,600万画素センサーを搭載する。このサブ側のレンズが120度という超広角となっている。

ZenFone 4 Selfie Proのスペックと価格

ZenFone 4 Selfie Proのカメラスペック

面白いのが「DuoPixel」テクノロジーと呼ばれる機能で、1,200万画素のセンサーを使って2,400万画素相当の画像を記録できるというもの。デュアルピクセルセンサーは、1つのマイクロレンズに対して2つのフォトダイオードが配置され、位相差AFセンサーとしても動作するが、画像記録時は2つのフォトダイオードを1つの画素として利用する。DuoPixelでは、それぞれのフォトダイオードで画像を撮影して、画像を合成することにより、有効画素数の倍となる画像を記録する仕組みだという。

DuoPixelによって24MPの高解像度画像の撮影が可能

Snapdragon 625のISP(画像処理プロセッサ)を利用しつつ、画像処理エンジンとして「SuperPixel Engine」を搭載することで、高感度とノイズ低減を実現するとしている。

インカメラでも4K動画の撮影に対応。フルHDであれば60pでの動画撮影も可能だ。もちろんビューティーモードも搭載するほか、インカメラ用に柔らかに発光するソフトライトLEDフラッシュも装備し、影が強く出て平坦になりがちなセルフィー向けのフラッシュとして配慮されている。セルフィー用の機能を複数盛り込んだ「ASUS SelfieMaster」テクノロジーも備えており、セルフィーに特化した製品となっている。

ビューティーモードを始め、セルフィー用の機能を搭載

120度の超広角レンズ側は、セルフィーでも背景を広く記録できることに加え、複数人でのセルフィー(ウィーフィー)でも使いやすい。

120度の超広角レンズは、複数の人とセルフィーを撮るウィーフィーに便利

ビューティーモードを始め、セルフィー用の機能を搭載

ZenFone 4 Selfieは、DuoPixel、4K動画といった機能が省かれるなど、ハードウェア機能が抑えられているが、その代わりに低価格化が図られている。ただし、120度の超広角レンズ、ソフトライトLEDフラッシュ、SelfieMasterといった機能はそのまま搭載する。

ZenFone 4 Selfieのスペックと価格