結果は、やはり「貯金する」という子どもが最も多かった。しかし「お金を使ってもらう」を選択した子どもも2名いた。ケーキ屋のおじさんにお金を使ってもらうと、どんな利点があるのか。大槻氏はそのメリットとデメリットについて、「ときどきケーキがもらえる」「繁盛したらお金が多く戻ってくる」「でもお店を辞めることになったら、お金は戻ってこない」などと丁寧に説明していく。投資という言葉こそ使わなかったものの、この時点で子どもたちに投資のイメージを与えることに成功したようだった。
生活に身近な株式会社
次に登壇したのは、マネックス証券 プロダクト部の益嶋裕氏。同氏は、ラーメン会社の経営者がお金を集める方法には「銀行から借りる」「株式を発行する」の2通りがあると説明する。そして「では株主は、なんでお金を出してくれるのでしょうか? 」と問いかけると、先の大槻氏のプレゼンで投資の概要を掴んだ子どもたちからは「儲かったらお金が返ってくるから」「美味しいラーメンが食べられるから」といった回答が返ってきていた。
「では、身近にはどんな株式会社があるでしょうか? 」と益嶋氏。コンビニ、レストラン、ドラッグストアの名称を挙げさせることで、株式会社が私たちの生活にいかに密着しているかを理解させていった。
そして最後は、ポケモンGoのヒットにより任天堂の株価が跳ね上がったこと、ソフトバンクの最近の株価の推移、コンビニ大手3社のここ10年の利益の推移などを紹介。「利益が増えている会社の株は、みんなが欲しがる。そうすると株価が上がります」と説明すると、多くの子どもが頷いていた。