IT・オフィス市場
IT・オフィス市場では、パソコン、タブレット端末をはじめ、市場縮小からの回復傾向が見られた。
パソコンは前年比6%増の620万台。リテール市場は同2%増の170万台と、14年上半期以来のプラス成長となり、スマートフォンの登場以降続く市場縮小が底を打ちつつある。リセラー市場は同8%増と前年に続き堅調な販売となった。タブレット端末は前年比4%増の350万台。リテール市場は前年のマイナス成長から回復し、同4%増の210万台に。前年同期は2桁減であったリセラー市場は、数量前年比1%増に転じた。企業においても端末の買い替え需要が顕在化してきているとみられる。
パソコンとタブレット端末と合わせてみると、市場規模は前年比5%増の970万台。このうちタブレット形状デバイスが占める割合は、前年同期の43%から42%へ縮小した。
イメージング市場
デジタルカメラは前年比16%減の170万台となった。コンパクトカメラが数量前年比22%減、一眼レフカメラが同19%減となった一方で、ミラーレス一眼カメラは同10%増と成長基調に転じ、結果、コンパクト、一眼レフ、ミラーレスの販売数量比率は63:20:17となった。また、交換レンズ市場は前年比3%減の38万台となったが、ミラーレス一眼用については8%増加しており、本数構成比では交換レンズの38%を占める結果となった。
生活家電市場
生活家電市場は、主要生活家電を中心に概ね堅調に推移した。
冷蔵庫は前年比1%減の220万台。容量クラス別の数量構成比は、小容量クラス(200L以下)が45%、中容量クラス(201~400L)が22%、大容量クラス(401L以上)が33%と、前年同期から大きな変化はみられなかったが、ガラスドアの搭載が中容量クラスなどでも増加したため、冷蔵庫の平均価格は前年同期から2%上昇。ガラスドア搭載モデルの数量構成比は家電量販店では3割を超えた。
洗濯機は前年比1%増の260万台。縮小基調にあった縦型は数量前年比3%増、昨年堅調だったドラム式は同7%減と対象的な動きとなり、この結果、縦型、ドラム式、二槽式の販売数量比率は87:10:3となった。洗濯容量別にみると、大容量クラスが若干増加しており、特に10kg以上のモデルが好調。大容量クラスの好調に後押しされ、洗濯機の平均価格は前年同期から3%上昇し、洗濯機の金額規模は前年比4%増となった。
エアコンについては、5月までは前年を上回ったものの、夏商戦が本格化する6月に全国的に気温が平年を下回ったことから販売が伸び悩み、結果、前年から横ばいの360万台という結果に。機能搭載をみると、自動フィルタークリーニング機能は数量構成比で48%と前年同期並み、人感センサー機能は40%と僅かに縮小。一方で、スマートフォン連携は前年同期から9pt拡大し71%に達したが、同機能を重視してエアコンを購入する消費者は極めて少ない状況にある。エアコンの平均価格上昇は継続しており、金額ベースでは前年比2%増となった。
掃除機は前年比1%減の400万台。キャニスタータイプ(前年比-14%)から、スティックタイプ(同+22%)やロボットタイプ(同+14%)への買い替えが加速しており、特に、スティックタイプではコードレスが好調だった。掃除機の平均価格は前年同期から変動がなかったため、金額前年比も1%減となった。