ペンライトが素振りのように
中盤からはキャラクターがピンチになると「危ないよ~!」「うしろうしろ!!」、吉沢亮演じる沖田総悟が携帯電話を使うと「番号教えて!」「LINEやってる~!?」などと、場面によって様々な言葉が飛び交う。人気の真選組メンバーたちには終始歓声が上がり、中村勘九郎演じる近藤勲には「中村屋!」と、歌舞伎の大向うのように屋号が掛けられていた。また、近藤の素振りにあわせて観客がペンライトを素振りするなど、光り物の使い方も自由だ。
また、安田顕演じる村田鉄矢が刀を鍛える場面では、観客が刀を打つ鉄矢に合わせてペンライトを打ち付ける。早見あかり演じる鉄子には、男性が「鉄子ぉ↑↑」と声をかけ、鉄子が鉄矢に「兄者!!」と語りかけるシーンでは、会場が一体となって「兄者!!」と叫んでいた。
コメディ部分が多いだけあり、キャラクターがボケると客席からツッコミが入るなど、ボケ&ツッコミのコール&レスポンスの様相を呈してくる『銀魂』。一方で真剣な場面には客席も見入り、アクションシーンでは本気で応援するなど、シーンの種類が豊富なのも特徴だ。神楽がまた子を挑発するための歌や、ムロツヨシ演じる平賀源外が銀時に「ジャンプの読みすぎ ジャンプの読みすぎ」と口ずさむ場面では、「PASSION」よりもキーが合うのか、会場内の歌声もかなり揃っていた。
歓声が圧倒的な堂本剛
この日1番の歓声を集めていたのが、堂本剛演じる高杉晋助。中盤から登場ということもあり、出てくる度に場内一体となり黄色い声が飛ぶなど、圧倒的歓声喚起力を誇った。少し小柄というキャラクター設定もあり、登場すると「ちっちゃい……!」「ちっちゃいよ!」「遠近法使って!」とあちこちから声が上がるが、それに対して「ちっちゃくないよ!」「周りが大きいだけ!!」と優しく擁護する人たちのやりとりに、場内でも笑いが起こっていた。
「まつ毛長い」「太もも見えてる」など細かい部分も注目されており、SNSで話題となった堂本剛の"美脚"が見えるシーンでは、この日1番の大盛り上がり。意外と長い美脚シーンに各々の叫びがグルーヴを生み出し、まるでライブシーンのような雰囲気に、関係者たちも驚くほどだった。
意外なシーンでの盛り上がりを見せた『銀魂』応援上映だが、もちろん1番"応援"されていたのは小栗演じる銀時が率いる万事屋の3人。激しいアクションには、格闘技の試合のように声援が飛び交い、観客・作品一体となっていた。
熱狂的にむかえられた映画『銀魂』応援上映、今後は4日、10日、11日に東京・大阪(大阪ステーションシティシネマ)・愛知(ミッドランドスクエアシネマ)・福岡(T・ジョイ博多)・北海道(札幌シネマフロンティア)と5大都市での上映を予定している。上映は各回19時から(大阪のみ18時半~)。