ソニーネットワークコミュニケーションズは1日、MVNOサービス「nuroモバイル」において「データ前借り」「深夜割」といったユニークな料金プランや新サービスを追加すると発表した。都内では記者説明会を開催し、その詳細について紹介した。

記者説明会には、同社 モバイル事業部門の細井邦俊氏が登壇した。この日のトピックは、データ前借り、10分かけ放題、深夜割、サポートの充実など。8月から順次、サービスを開始する。

nuroモバイルが「データ前借り」「深夜割」などのユニークなサービスを発表した

登壇して新サービスを説明する、ソニーネットワークコミュニケーションズ モバイル事業部門 ビジネス開発部 部長の細井邦俊氏(左)

翌月のデータ容量を前借りできる「データ前借り」

データ前借りは、パケット容量が足りないときに(当月の利用料金はそのままに)翌月のデータ容量を前借りできるサービス。前借りできる容量の単位は1MBで回数は無制限、前借り可能な容量は2GBまで。1GB刻みプランの利用者を対象にしている。

当月の利用料金はそのままに、翌月のデータ容量を前借りできる「データ前借り」

細井氏は「月末になるとデータ容量が足りなくなり低速通信になってしまうが、買い足すまでもない、そんな方も多い。もう少しだけあれば良い、そんな方に便利に使ってもらえるのがデータ前借り。無駄な容量を残すことなく、適正な量を使い切れるサービスになっている」と説明する。

新サービスの追加によりnuroモバイルのデータ通信サービスは、チャージ、パケットギフト、前借り、翌月繰り越しの4通りに対応した

なお、データ前借りを申し込める期間は、月初日から月末日の前日まで。例えば8月なら30日までで、8月31日には申し込めない。これは月をまたいだときの処理でトラブルを防ぐためだという。

「かけ放題」を5分から10分に

現行の5分かけ放題サービスは、月額800円(税抜、以下同)のまま時間を延長した「10分かけ放題」に拡大する。すでに5分かけ放題を利用しているユーザーも、自動的に10分かけ放題に移行される見込み。国内通話回数 無制限で、10分を超えると10円/30秒で課金される。サービスの対象者は、1GB刻みプラン、時間定額プラン、0 SIMの利用者となっている。

国内通話回数 無制限の「10分かけ放題」を提供。10分を超えても10円/30秒で利用できる

料金シミュレーションでは、10分かけ放題の提供により、例えば2GB 700円+音声SIM 700円+10分かけ放題 800円を契約すると、月額2,200円で音声通話付きサービスが利用できる。同様に、データ通信をほとんど使わないユーザーなら、0円スタートの0 SIMを利用して月額1,500円での運用が可能。細井氏は、競合他社のサービスよりお得に利用できる点をアピールした。

料金シミュレーション。月額2,200円で音声通話付きプランが利用できる

午前1時から6時まで容量無制限で使える「深夜割プラン」

このほか、新たな時間定額「深夜割プラン」を月額1,500円で提供する。これは午前1時から6時までの5時間に限り、容量無制限の高速通信が可能になるプラン。ただし指定時間外は低速通信の200kbpsになる。細井氏は「お客さまの利用動向を調べると、深夜に限って多く使う方がいらっしゃった。また、通信会社は深夜の帯域に余裕がある。こうした事情から導入を決めた」という。

午前1時から午前6時までの5時間に限り、容量無制限の高速通信が可能になる「深夜割プラン」を月額1,500円で提供する

これまで1GB刻みプランを軸にしてきた同社の料金プラン。今回の深夜割の追加により、時間定額プランにも選択肢が広がった。同社では今後、利用者の要望が多ければ3時間/日プラン、6時間/日プランなども検討の余地があると説明する。

選択肢の幅が広がってきた、nuroモバイルの料金プラン