P320の具体的な特徴に関しては、レノボ・ジャパン ワークステーション製品事業本部 プロダクトマネージャーの高木高之氏が説明した。
レノボのワークステーション(デスクトップPC)のポートフォリオの中で最も小型の製品となるのがP320だが、ワークステーションで重要視されるポイントは故障しにくく、壊れた際の保守性やサポートの充実。そして高い総合性能と静音性、目的に合わせた柔軟な構成と拡張性にあるという。
P320はThinkPadでよく言われている「拷問テスト」(出荷前の耐久試験)ではないが、10項目の米国MILスペックテストをクリアできる堅牢性があるという。サポートに関しても、ワークステーションとしては珍しく24時間365日のサポート体制が用意されている。またワークステーション業界ではいまだにWindows 7の利用が多いため、Windows 7モデルの提供とWindows 10移行サービスも提供している。
このほか、M.2 PCIe MVNe SSDを搭載して高速起動に貢献している。同様に、前述の通りNVIDIAのQuadro P600を搭載することで各社ISV認証を取得し、コンパクトな設計マシンとしての利用も可能だ。内蔵グラフィックスとQuadro P600で合計6画面の4K出力ができるため、サイネージや多画面の利用にも対応する。
メンテナンス性と安全性に関しては、ケンジントンロックによる本体および本体カバーの固定が可能となり、第三者による分解を阻止する。一方、ケンジントンロックとネジを外すことでケースカバーが外れ、加えて側面のメンテナンスカバーを外すことで、メモリ・SSDにアクセス可能となっている。
P320では、いまだにシリアルポート(RS-232C)が現役で使われている組込/FA用途にも対応するべく、ディスクリートGPUを省く代わりにポートを2つ増やすことが可能だ(HDMI/DisplayPort/D-Sub/USB Type-C/シリアルポートのいずれか+シリアルポート)。