レノボ・ジャパンは7月20日、ISV認証済ワークステーションでは世界最小サイズとなる「ThinkStation P320 Tiny」(以下、P320)を発表した。レノボ・ショッピングでは21日に販売を開始する予定で、価格は構成によって変わるが、ダイレクト販売価格で96,000円(税別)からとなっている。

ThinkStation P320 Tiny。容量1リットルの小型きょう体を採用したシリーズも最新世代となり、今回は中身が大きく変化した

レノボ・ジャパンでは2017年4月から、ワークステーション製品を扱う専門チームをワールドワイドで設置し、顧客のニーズにあった製品をパートナーと一緒に販売する方針を採ってきた。同社ワークステーション製品事業本部 事業本部長の林淳二氏は「日本のワークステーションのシェアは一桁で、成長の余地がある」と同社ワークステーション事業の戦略を説明する。

日本市場においては、同社ワークステーション事業の売り上げの半数が製造業ということだが、今回のP320は製造ラインやヘルスケア、管制センターなど、従来の製品ではリーチできていない分野の開拓を目指す。P320は小型筐体ながらNVIDIAのディスクリートGPU「Quadro P600」を搭載しているため、多画面や各種業務ソフトウェアの認証が取れていることも強みとする。

P320をアピールするレノボ・ジャパン ワークステーション製品事業本部 事業本部長の林淳二氏(左)
ケースカバーを外したP320。Quadro P600はヒートパイプを使用してCPUと同じファンで冷却する構造となっている(右)

メンテナンスカバーを外したところ。メインメモリとM.2 SSDに簡単にアクセスできる一方、ケンジントンロックを取り付けるだけでアクセス不能になりセキュリティも確保(左)。
背面。4つ(+正面に2つ)のUSB 3.0と、2+4のDisplayPortが用意されている(右)

GPUなしのモデルは2つのポートを増設可能。アンテナはオプションの無線LAN/Bluetooth用(左)
机の裏やディスプレイの裏など幅広い取り付けに対応するオプションがあらかじめ用意されている(右)

実際の取り付け例で、こちらはデュアルモニターアームでの利用(左)
デュアルモニターの裏側に取り付けられたP320。これもケンジントンロックを装着することで持ち出せないようになっている(右)

4月からワークステーション事業本部を日本/リージョン/ワールドワイドで設置し、顧客のニーズに合わせた製品提供をパートナーと一体になって行う

従来は上の段の領域にワークステーションを提供していたが、今後は下の段に示された領域に合致する製品を提供して顧客層を増やす予定